多彩な職業を経験し、約50か国を旅して旅エッセイを執筆する有川真由美さん。有川さんの暮らしの基本は「自分の心と体が心地いいこと」。あわただしくても、充実した日々を過ごす工夫をご紹介します。

※ この記事は『いそがしいのに豊かな人のずるい習慣88 ーていねいな暮らしはできないけれどー』(扶桑社刊)に掲載された内容を抜粋・再編集しています

あわただしくても、充実した日々を過ごす工夫を伺いました
有川真由美さんに、充実した日々を過ごす工夫を伺いました
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習慣化と仕組みで、「やる気」に頼らず動いてみよう

「やる気はない。でもやらなければ」という状況は、日常のなかでしばしば起こるもの。その日の気分やモチベーションに左右されていては、苦しくなるばかりです。

そこで有川さんは、やる気がなくても「仕事や家事をラクにする」4つの方法を考えました。

1:プロや家族、同僚、または便利な家電に頼る

2:行動を組み合わせてルーティン化、習慣化する

3:「すぐに行動に移せる」環境、仕組みをつくる

4:大きな課題や目標は「簡単にできること」「小さな目標」に細分化する

たとえば、起きてすぐにベッドを整えてラジオ体操をするなど、行動を組み合わせて習慣の流れをつくったり、すぐに掃除ができるよう部屋にコロコロを置いていたり。

「なんとなくやっている」「すぐにやってしまう」という状態が理想なのだそう。

「ラクをしようと思うな、という考えもありますが、いかにラクに終わらせるか=少ない労力で大きな成果を出すかは、仕事の本質。生産性を上げることで、ほんとうに大事なことに取り組めて、優れたパフォーマンスを発揮できます」(有川真由美さん、以下同)

プロのスポーツ選手は気分がどうであろうと、淡々と同じトレーニングを繰り返します。作家もやる気が出たときだけ一気に執筆する方法は、生産性が低いという実験結果があるとか。

「たしかに、忙しく作品を書いている作家たちは、毎日、同じ時間にデスクに向かうことを習慣にしているもの。やる気があるから書くのではなく、書いているうちにやる気が出てくるのは、私も実感するところです」