煮たり焼いたりするよりも、もっと簡単でシンプルに料理を楽しむことができるかもしれません。エッセイストの石黒智子さん(70代)は、闘病・通院生活を経て、改めて料理の方法を見直したそう。手軽によりおいしくするためのコツを教えてもらいました。

※この記事は『もう一度、見直す 暮らしと日々の道具』(PHP研究所刊)に掲載された内容を一部抜粋・再編集して作成しています

日々の料理をラクにする工夫を紹介します
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70代、料理の味つけはシンプルに

70代になって、味つけがどんどんシンプルになってきました。

カボチャは焼くか、煮るが簡単でおいしい、と思っていたけれど、最近はもっと簡単になって、塩を振って蒸すだけです。

カボチャ4分の1をくし形に6等分にしてせいろに並べ、少しだけ塩を振って固めに蒸し、せいろごと食卓に出せば、余熱でちょうどよい食べごろのやわらかさになり保温も兼ねます。

材料を入れて蒸すだけだから味見はなし。食卓にソルトシェーカーを置き、皿に取りわけてから、めいめいで塩をたします。ガラスの蒸し器はあと片付けがラク。肉の脂が落ちてもお湯で洗い流すだけでピカピカ。重ねて収納してもカビない。においもなし。

この道具は、先にフランス製20cmの耐熱ガラスぶたをみつけ、次にフランス製20cmフタなし耐熱ガラスのせいろをみつけて2台購入後、せいろが収まるスイス製22cmステンレス多層鋼鍋を見つけて組み合わせました。

そろうまでに5年以上がかかったけれど、ほかに使いまわせないせいろ鍋セットを買うという発想がなかった。耐熱ガラスブタは20cmのフライパンに使え、22cmステンレス多層鋼鍋は煮物にちょうどよい大きさでもあったのです。

蒸し料理は素材が大切

蒸し料理は素材の吟味が大事です。カボチャは100g80円以上のときも、30円台のときもあります。安いからまずいということはありません。9月に入って涼しくなってからが食べごろです。切り口がみずみずしく、ヘタが乾燥してコルクのように枯れて少しへこんで、皮にツヤがあって、果肉が厚く、種がつまっているものを選びます。

トウモロコシも蒸します。

しゃぶしゃぶはアク取りが面倒なのでしません。蒸し豚です。ちぎったレタスと千切りの長ネギを敷いたせいろひとり1台なので2台に、お湯をくぐらせてアクを切ったしゃぶしゃぶ用の豚肉をのせて蒸します。28cm皿の上に置いてできあがり。ポン酢でいただきます。