約50か国を旅し、旅エッセイも執筆する作家、有川真由美さん。多忙な日々を過ごしながらも自分の時間を満喫しています。有川さんの暮らしのコツは、「無理せず手抜きをする」こと。心も身体も豊かにする工夫を伺いました。

※ この記事は『いそがしいのに豊かな人のずるい習慣88ーていねいな暮らしはできないけれどー』(扶桑社刊)に掲載された内容を抜粋・再編集しています

有川さんに心も身体も豊かにする暮らしの知恵を教えてもらいました
有川さんに心も身体も豊かにする暮らしの知恵を教えてもらいました
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思い出は、自分用の「ショート動画」に残す

写真をスマホで気軽に撮れる時代、プリントしたりアルバムをつくったりすることはほとんどなくなりました。

手間もかからず、ものを減らすのにも有効ですが、「折に触れてしみじみとアルバムをながめる機会がないのは、少しさびしい」と有川さん。スマホの写真をスクロールして探すのも面倒なものです。

そこで、有川さんは、思い出を自分用の“ショート動画”にして残すようにしたのだそう。

「友人と遊びに行ったときや、家族や親戚が集まったときなど『このすてきな瞬間を覚えておきたい』という日、その余韻が冷めないうちに、写真を10~15枚くらいピックアップしてショート動画をつくったところ、意外に簡単で10分ほどで完成。アプリを使ってタイトルや音楽を入れると、1分弱のダイジェストっぽくなりました」(有川真由美さん、以下同)

一緒に過ごしたメンバーと動画をシェアしたところ、大好評。笑顔や空気感がぎゅっと凝縮されていて、「なかなかいい時間を過ごしているではないか」といとおしさが込み上げてきたそうです。

「最近は、数秒の動画を組み合わせたほうがリアリティが増すとわかり、撮るときにできるだけ動画でも撮るようにしています」

少しの工夫で、思い出がよりリアルに。有川さんにとって、ショート動画はSNSで公開するものではなく、あくまでも自分専用のアルバムを作る感覚。

「すてきに老いていくショート動画アルバムをつくり、『なかなか愉快な人生ではないか』と、一人でほくそ笑んでみたいと思っているのです」