部屋の雰囲気を大きく左右する要素の1つである壁材。1年前に注文住宅を購入した日刊住まいライターは、カフェのような空間に憧れ、内壁に漆喰を採用したそう。しかし、おしゃれな反面、白い粉が落ちる、付着した汚れが落ちにくいといった漆喰ならではのデメリットを感じることも多々あるとか……。この記事では、ライターが漆喰壁の家に実際に住んで感じた後悔ポイントを4つレポートします。
すべての画像を見る(全5枚)家の内壁全面に漆喰を採用して後悔
筆者は、夫と2歳の娘の3人家族です。1年前に3LDKの注文住宅を地元工務店で建てました。わが家では、「カフェのようなおしゃれな空間にしたい」という想いから、天井を除くすべての内壁に漆喰を採用。
事前に工務店の担当者からは、クロスとくらべて施工期間が長くかかることや、費用が高くなることなどのデメリットは聞いていました。
しかし、住み始めてからの使い勝手やメンテナンスの注意点については、深く聞かずに漆喰を採用することに決定。
完成後は、まさに理想どおりの空間。家全体が明るい雰囲気に仕上がりました。遊びに来た友人からも「おしゃれ!」とほめられることが多く、見た目には大満足です。
しかし、実際に1年間住んでみて「こうしておけばよかった」と感じる場面も増えてきました。
デメリット1:色が白一択で単調な壁になってしまった
私が注文住宅の施工を依頼した工務店では、漆喰の色は基本的に白のみでしたが、アクセントウォールとしてキッチン奥の壁を青色にしたいと希望。
ところが、工務店の担当者から「漆喰に顔料を混ぜて色をつけることは可能だが、職人のさじ加減によるため、希望通りの色になる保証はない」と説明されました。
また、後々汚れや傷などがついて重ね塗りをしたときに同じ色を再現することが難しく、色むらができてしまう可能性もあるとのことでした。
結果的に、アクセントウォールは断念し、すべて白色で統一することになりました。しかし、アクセントウォールのみクロスにするなどの選択肢もあったのではないかと後悔しています。
デメリット2:調湿効果を感じられない
工務店から事前に聞いた漆喰壁のメリットとして、「湿度が高いときは湿気を吸い込み、乾燥しているときは湿気を放出する調湿効果が期待できる 」というものがありました。
しかし、実際に1年間住んでみたところ、そこまで顕著な調湿効果は感じられません。多少の効果はあるのかもしれませんが、梅雨にはエアコンの除湿機能、冬には加湿器が必須だと感じます。
冬場は加湿をおこたるとすぐに空気が乾燥してしまい、乾燥によって漆喰がひび割れてしまうことも。漆喰の種類にもよるのかもしれませんが、調湿効果はあくまでも補助的なメリットだと考えた方がよさそうです。