日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「行為だけがすべてではないとわかってはいるんです」と切ない心境を語ってくれたのは、主婦のみずほさん(37歳・仮名)。夫の男性更年期の影響でレスになって10年。夫婦生活復活の糸口が見えたきっかけとは?
すべての画像を見る(全3枚)夫への愛する気持ちを呼び覚ますことができたワケ
12歳年上で精神疾患と闘っていた夫と結婚。子どもが誕生し、産後の体が回復し、育児のドタバタも落ち着いた頃、夫婦生活を再開させようと試みたら失敗。検査で夫が男性の更年期になっていることが判明し、途方に暮れてしまいました。
お互いの気持ちに反して、体の関係がパタリと途絶えてしまったみずほさん夫婦。夫は今もホルモン注射を打つために月1で病院通いが続いています。
●レスになってから変わったこと
レスになってからの10年を振り返ると、ちょっとおなかがすいただけでイライラしたり、些細なことで八つ当たりをしてしまったり、とにかくケンカが増えたそう。
「私も若い頃は、体が繋がれたらいいのになと思って寂しくなることもありました。でもそれ以外のコミュニケーションを積極的にとるように意識してから、だいぶ夫婦関係はよくなった気がします。ハグしたり、チュってしたり、ほおずりしたり、手を繋いだり…。子どもがいても、お互いを大切に思いやっている、そういう触れ合いがやっぱり大切なんですね。あと思っていることはちゃんと言葉にする。直接言いにくいことは、メールにしてでも伝える。夫と話し合って、きっちりルール化しました」とみずほさん。
●「したいな」という気持ちを夫に伝えてみた
みずほさんは、現在37歳。少し前までは、したいなと思っても我慢するしかなかったけれど、最近はそういう気持ちも夫に直接言えるように。
「子どもが大きくなって、祖父母の家に泊まりにいくことが増えたのが大きいですね。私の親とか、あれほど結婚に反対していたのに、孫ができたら溺愛しています。最近はそういう時間を活かして、二人だけで近場へ旅行したりすることもできるようになりました。家ではなく、旅行先のホテルとか旅館だと、本人的にもリラックスできるせいか、年に1回とか2回ですができるようになってきたんですよ。それでもまだ世間的にはレスの部類なのかもしれませんが、私たちにとっては大きな進歩。『したいな』と夫に伝えてよかったです」
たとえプラトニックな関係のままでも、夫のことが好きという気持ちに変わりはなかったといいますが、夫が妻の気持ちにしっかり正面から向き合ってくれたことはうれしいですよね。