片づけというと「捨てる」や「減らす」に意識が向きがち。でも、本当に心が軽くなるのは、「使いきる」ことなのかもしれません。洋服も、タオルも、調味料も…最後まできちんと活かせた実感があると、自然とすっきり手放せるもの。50代を迎えた今だからこそ見えてきた、「使いきる片づけ」の心地よさについて、片づけコンサルタントの下村志保美さんに教えてもらいました。

服を手放すときは「使い切った」満足感があるかがカギに
服を手放すときは「使いきった」満足感があるかがカギに
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「使いきった」という満足感があると、自然にものを手放せる

服を手放すとき、まだ着られると思うと捨てづらいですよね。でも、ほつれたり、色があせたり、「もう十分着た」と思える服は、意外とすんなり手放せます。それは「使いきった」と納得できるから。

片づけの現場でも、「捨てられない」の多くは「まだ使える」ではなく、「使いきれていない」という気持ちから生まれています。

だからこそ、「使いきる」ことは、自分を責めずにものを手放せる、優しい方法だと思います。

調味料や日用品は「期限」を目安に見直し

消耗品は「期限で区切る」を意識
消耗品は「期限で区切る」を意識

冷蔵庫の奥や棚のすみに、賞味期限ぎれの調味料が眠っていませんか? 「また使うかも」と残しておいても、結局次に使うのは新しいもの。

調味料や洗剤などの消耗品は、「期限を区切る」ことで使いきるリズムが生まれます。

たとえば、「このマヨネーズを今週で使いきる」「今月中に掃除用洗剤を使いきる」など、終わりを意識すると自然にものが循環します。

古タオルや裏紙は「その場で」使う意識を

「あとで使おう」という選択肢はなしに
「あとで使おう」という選択肢はなしに

「ウエスにしよう」「メモに使おう」と残した古タオルや裏紙が、山のように積まれているお客様も少なくありません。でも、その量が「一生分」になってしまっていることも。

本当に活かすつもりなら、「今この瞬間に使う」ことをおすすめします。

ウエスにする古タオルを手に取ったら、すぐに窓のサッシを拭く。裏紙をメモにするなら、すぐに今日の買い物メモを書いてみる。

「いつか」を「いま」に変えるだけで、家の中が動き始めます。