アクセサリーは自分を盛り立ててくれるお守りであり、人生の象徴のような存在。指輪でもネックレスでも、これをつけているとなぜか安心するとか、自分に自信をもてるというアクセサリーはありますよね。「じつはフランス人マダムはアクセサリー使いがとても上手」と話すのは、フランス文化研究者・翻訳家のペレ信子さん。フランス人のアクセサリーの選び方や向き合い方についてレポートしていただきました。
すべての画像を見る(全4枚)フランス人が生まれて最初にもらうアクセサリー
敬虔(けいけん)なカトリックの家庭の子どもたちは、よく金のメダルのネックレスをしています。
これは生まれて1か月で受ける洗礼式で後見人から贈られたものです。メダルには生まれた日やその子の名前が刻まれています。後見人とは、親が養育できなくなったときに親代わりを務めるために、親の親友や親戚が指定されてなるものです。
今では幼児洗礼式の数が少なくなりましたが、この慣習が強く残っていたときに新生児だった人の多くは自分のメダルをもっていますし、その名残りなのか洗礼式のメダルでなくても金のメダルのネックレスをもっている人は多いのです。
最近では、おしゃれな金のメダルのネックレスがまた人気になってきているようです。
洋服に合わせたファッションジュエリーも人気
洗礼式の金のメダルや、その家に代々伝わる指輪のようなストーリーがある本物のジュエリーを数少なく大切につける、というもち方はフランス人に多く見られます。
と同時に、フランス人のアクセサリー使いで、じつはもっと目を引くものがあります。
それはいわゆるファッションジュエリー。宝石、金銀を使ったものではなくて、プラスチック製や布製の個性的なアクセサリーです。
そのときの服や気分に合わせてつけるアクセサリーで、値段はリーズナブルなもの。その人の雰囲気やスタイルにピッタリ合うアクセサリー使いをしている人は、街を歩いていても目を奪われます。
どこで買ったのかな、もしかして自分でつくったかもしれない、などと想像しながらおしゃれな人を観察するのは楽しいものです。


