「AIには書けないこと」に価値がある

執筆作業中、たくさんのふせんメモを活用(出典:さとゆみさんのX投稿)
執筆作業中、たくさんのふせんメモを活用(出典:さとゆみさんのX投稿)
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もうひとつのコツは、「AIには書けないことを書く」ということ。これからの時代にますます重要になるスキルだと、さとゆみさんは話します。

「私は仕事でAIをかなり活用していますが、使い倒してみて実感したのは、人間にしか書けないことが確かにある、ということでした。それは、『あなたの立場や経験からしか生まれない、あなただけの言葉』なんです」

たとえば、セミナーの感想を送るとき、「先生のお話の〇〇という部分が、自分の仕事に置き換えるととても響きました。すぐやってみたいと思います」という一文を添える。これは、その場にいた人にしか書けない内容です。

「こうした、“あなただから書けること”が、これからの文章における価値になっていくと思います。展示会のレポートでも、『すごく人気でした』だけではなくて、『子どもたちがたくさんいて、この展示がとても盛り上がっていました。お母さんたちは、こんな話をしていましたよ』といった記述があれば、それはその場にいた人にしか書けない、貴重な情報になりますよね」

書くことで、五感が研ぎ澄まされる

「あなただから書けること」を意識すると、日々の過ごし方にも変化が生まれると、さとゆみさんは言います。

「書こうと思うと、ぼーっと生きていられなくなりますよね(笑)。物事をよく観察するようになるし、目も見開くし、耳もちゃんと澄ませるし、五感が研ぎ澄まされていくんです」

観察力が磨かれることで、文章に厚みが生まれるだけでなく、自分の感受性にも気づけるようになる。

「書くことは観察することから始まります。それもまた、人生を豊かにしてくれる力になると思っています」

※ この記事は2025年7月にvoicyチャンネル「明日のわたし研究所 by ESSE」で放送した内容を再編集して記事化しています

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