季節の変わり目に窓をふく
すべての画像を見る(全5枚)今から10年以上前、カフェ時代の話です。出勤したスタッフがまずやる仕事が窓ふきでした。お店の売りは、窓から見える景色。だから窓拭きは大切な仕事なのです。ピカピカに磨かれた大きな窓からは、四季折々の自然がいっそう美しく見えます。
「せっかくの景色を隠すのはもったいないので、カーテンはつけていません。でも、そのぶん汚れが丸見え。鳥のフン、虫の跡、手アカ…。とくに季節が移って光の感じが変わると、汚れが目立つようになります。そこで、いつからかマメに、窓をふくようになりました」
窓ふきで使うのは雑巾だけ。水ぶきしたあと、乾いた雑巾でふき上げます。じつに簡単。洗剤は汚れが落ちなければ使いますが、最初から用意することはありません。ふき方もノールール。立ったまま、汚れが気になる場所を追いかけるようにしてふきます。
ほかの掃除道具も見せてもらうと、コードレス掃除機、フロアモップ、ほうきとちりとり。ほかに、粘着クリーナーを2本、アトリエとキッチンの棚に置いているそうです。アトリエ用は、おもに洋服づくりで出た糸くずなどを取るため。
「腰に持病があり、しゃがんでする作業が辛くなってきました。掃除はシンプルであればあるほど気楽にできるので、最初から道具や洗剤はもちません。あれこれ試してそれでもダメで、必要だったらもつ。汚れに気づいたとき、身軽に掃除ができるフットワークの軽さを大事にしています」
『77歳 365日の紡ぎ方:益子暮らし、元カフェ店主 信田良枝さんの居場所』では、四季折々の気候や食材とともに毎日を心地よく過ごす、信田さんの暮らしの様子がほかにも紹介されています。
※ この記事は『77歳 365日の紡ぎ方: 益子暮らし、元カフェ店主 信田良枝さんの居場所』(主婦と生活社)より一部抜粋、再構成のうえ作成しております
