さまざまな不調が現れる更年期。更年期だから仕方ないと思っていた症状に、別の病気が隠れていることもあります。体の変化が増える時期だからこそ、自分の健康状態を見直すチャンス。更年期と間違えやすい病気や症状と、この年代で受けておきたいおもな検査を医学博士・産婦人科専門医の高尾美穂先生に教えてもらいました。

更年期に気をつけたい症状と受けておきたい検査
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更年期と間違えられやすい病気・症状

更年期と間違えられやすい病気・症状の図

「更年期に起きる症状は200以上ともいわれます。しかし、そのすべてが更年期のせいとは限りません。ほかの病気の可能性もあるので、『更年期だから…』と放置せず、医療機関を受診して」(高尾先生、以下同)

更年期世代が受けておきたいおもな検査

「健康不安が増える更年期。心身の不調があったら、それを調べるいい機会と捉えて婦人科系以外も相談を。なお、更年期にまつわる検査をしたいときは『日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医』のいるクリニックがベターです」

●子宮頸がん検査

30~40代の罹患率が高いHPVウイルス感染が原因のがんで、子宮の腟につながる「頸部」部分の細胞を採取して調べます。検査は2年に1度が推奨されています。

●子宮体がん検査

子宮の内膜にできるがんで、閉経前後から罹患率が急増。不正出血がわかりやすいサインですが、更年期の不正出血と見分けがつかないことも。自己判断せず受診を。

●乳がん検査

2年に1度のマンモグラフィが推奨されています。乳がんのリスクが高い人なら、状況に応じて超音波検査も加えて。なお検査は婦人科ではなく乳腺外科で行います。

●子宮・卵巣の検査(エコー)

超音波(エコー)を当て子宮や卵巣の状態を調べる検査。腟に挿入する経腟超音波では子宮筋腫などの病気を調べることができます。年に1度は検査をすると安心。

●ほかにも…

・骨密度の検査:閉経を過ぎてから骨密度はどんどん低下します。骨粗しょう症は将来の寝たきりリスクの一因です。骨の健康を意識した生活を送る意味でも、更年期を機に一度は検査を!

・眼底検査:一般的な視力検査だけでなく眼圧や眼底の検査も。眼底検査で確認できる網膜の血管は、全身の血管状態を表すため、糖尿病や動脈硬化のリスクの指標になります。

・聴力検査:聴力低下は、周囲とのコミュニケーションを困難にし、孤立、メンタル悪化、認知症リスクの要因になることも。イヤホン常用者などは、ぜひ一度検査を。