建築士のHimiさん(36歳)は、パートナーのトマさんとフランス・パリで暮らすライフスタイルをYouTubeで発信中。異国の地での暮らしや、トマさんとの愛情あふれる日常、そして生後8か月の愛息子の育児の様子が、多くの視聴者に人気です。今回は、パリジェンヌの意外なファッションスタイルと、必需品の通称「バナナバッグ」について紹介してくれました。
※ この記事は『“ちゃんとしなきゃ”を手放せる心地いい毎日 パリ暮らし始めました』(KADOKAWA刊)より一部抜粋、再構成の上作成しています
すべての画像を見る(全5枚)好きな服より似合う服!フランス流オリジナルスタイル
パリジェンヌ=おしゃれ! というイメージがある方も多いと思います。ストリートスナップで見かけるような、タイムレスでこなれた自分らしいファッションを楽しんでいる、そんな感じでしょうか。
ただ、若い人に限って言えば、少し違った景色が見えてきます。中学生くらいになると、彼女たちは皆「ダボッとしたTシャツやスウェットにジーンズ、髪型は決まってロングヘア」と判で押したようにほぼ同じ格好をしています。それに、リサイクルショップや古着屋さんで買ったよれよれの革ジャンやバッグを合わせる(かといってだらしなく見えないところはさすがですが)。
若いときに高い服は買えないし、メルカリのようなシステムもフランスではそこまで一般的ではないので、欲しい服があればとりあえずは、日本でもおなじみのH&MやZARA、COSなどのプチプライスで試してみる。そして、自分に合う形を見つけたら、迷わずいいものを購入します。
「すてき」だと思ったら素直に伝える
フランスでは年に2回、国が定めたセールの時期があるので、それを利用したり、プレゼントしてもらったりで、同じようなタイプの質のよい服を手に入れるのも王道のようです。彼のお姉さんも最初は安いジーンズをはいていましたが、誕生日に似たような形のリーバイスのジーンズをプレゼントしてもらっていました。そうやって、自分の似合うを少しずつ増やしていくようです。
それに、こちらの人は、すてきだと思ったら相手に素直に伝えるという文化があるようで、人のファッションについてもすごく自然に「それ似合うね」と褒めてくれます。いつだったか、リサイクルショップでジャケットを試着していたら、そばにいた若いお姉さんが「C’est beau!(すてきよ!)」と声をかけてくれ、さらに通りかかった女性も「すてきよ!」と言ってくれました。
自分だけのスタイルをつくるパリジェンヌたち
若い頃から試行錯誤したり、周りからの評価をたくさん受けたりすることでセンスを磨いて、客観的に自分に似合うものを知る。そうすると、新しいものに挑戦するときにも「私にはこれ!」と自分に似合うものを選び、それを長く着るようになるみたいです。
自分の瞳や髪の色に映える色を選んだり、年齢が上がっていくと体型にも変化が出てくるので、それに合わせて似合う服を考えたり。結果的にその人のキャラに合ったオリジナルのスタイルができ上がるのだと思います。
ちなみに、パリではカラフルな色遣いのインテリアが多いのですが、服も同じで、最近は好きなカラーでコーディネートする人をよく見かけます。緑が好きだったら緑系のアイテムを散らしたり、全身グリーンのワントーンでそろえたり! 自分らしいカラーを見つけたいと思うのですが、いまいち似合っている! とまで自信がもてない私です。