フランスのリヨンにて、3人の子どもたちとフランス人の夫と暮らす日本人のロッコさん。日本では完璧主義だったというロッコさんは、フランスで暮らす9年の間に「賢く手を抜き優雅に生きる暮らし方」を身につけたそう。今回は、「人の目を気にしがちだった」と語るロッコさんを変えた、「フランス流・人間関係の築き方」を紹介します。
すべての画像を見る(全3枚)フランスで学ぶ、気楽なコミュニケーション術
東京生まれのロッコさんは、フランス人の夫と3人の子どもとともに暮らす、フランス・リヨン在住のデジタルクリエイター。元々ネガティブだったというロッコさんは、フランスに暮らし始めた当初、人々のフランクな人間関係の築き方やコミュニケーションのとり方に驚いたそう。
「アイコンタクトを積極的にとったり、街ですれ違う見知らぬ人にも気軽にあいさつしたりするんです。お誘いも『断られたらどうしよう…』と悩む人が少なくて。そんな姿を見て、私も人間関係をもっと気楽に考えられるようになりました」
それから、ロッコさん自身のコミュニケーション方法にも変化があったといいます。
「『ごめんね』よりも『ありがとう』と伝える、積極的にほめるなど、フランス人のよいところを少しずつマネするように。日本でも、無理のない形で取り入れることで、日々のコミュニケーションがもっと心地よくなるかもしれませんね」
お誘いはシンプルに、フランクに
断られるのが怖くて、人に声をかけることをためらう経験がこれまで何度もありました。そしてときには、誘わなかったことを後悔することも…。
完全なるネガティブ思考だった私がフランスで気づいたのは、「だれかを誘うのは自然なこと」という、シンプルですが大切な事実です。
あるフランス人ママは、学校で会う度に「元気? 今度お茶しよう!」「放課後、時間が合えば公園に行かない?」と、あいさつのように声をかけてくれました。
彼女の誘い方は、うまくいけばラッキー、ダメなら次の機会に、という軽やかさが特徴。その様子を見ているうちに、私も「断られても大丈夫」と思えるようになったのです。
人を誘うことへの心理的なハードルが下がり、結果として、私の行動範囲や人間関係の可能性は大きく広がっていきました。
