年齢を重ねるにつれて、暮らし方や考え方も変わってきます。やめてもいいことや、そもそもやらなくてもいいことに気づくことも少なくありません。現在60代の整理収納アドバイザー、新田由香さんも50代の時に「当たり前にやっていたことをやめてみた」ことで、暮らしがぐんとラクになったそう。今回は、新田さんに「50代でやめてよかったこと」について、教えてもらいました。

置物
やめたらラクになったこと
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1:家事や仕事を自分だけで抱え込むこと

洗濯もの

まじめな性格ゆえに「自分がやらなきゃ」と仕事も家事もひとりで抱え込み、ストレスになっていました。

思い直すきっかけになったのは、52歳で足を骨折して入院したときでした。夫は少し早起きをして、炊事、洗濯、掃除、ゴミ出しとすべての家事をこなしていたようです。

「あれ? 私がいなくてもちゃんとできてる!」と驚くと同時に、今までは私が勝手に「自分がしないといけない」と思い込んでいたんだと気づきました。

そして、仕事でも同様の気づきを得ることに。急に休むことになり、きっとみんな困ってるだろうと思いきや、「新田さん、仕事はなんとでもなるから! 大丈夫」と言ってくれる上司。会社は2か月間休みましたが、私がいなくてもちゃんと仕事はまわるのだ、と実感したのでした。

そして、今までは断れない性格で、なんでも仕事を引き受けてしまっていましたが、年齢ととともに「ノー」と言えるようにもなり、自分ひとりががんばることをやめたら、ストレスがなくなりました。

2:昼ごはんを出先で買う

おにぎり

以前は、お弁当をつくるのがつい面倒に感じて、お昼ごはんはコンビニで買っていました。毎回、なにを食べようかと悩むことも多く、買いに行く時間もお金ももったいないと思うように。

そこで、立派なお弁当をつくるのは負担だけど、「おにぎりだけ」ならできると思い、毎日おにぎりを持っていくことにしました。それまではお茶などの飲みものもコンビニで買っていたのですが、お茶をボトルに入れて持参することに。

その結果、いくつものメリットがありました。

●メリット1:日々の出費が激減

意識せずに使っていた、いわゆる「ラテマネー」などの小さな出費が積み重なって、大きな金額になっていたことを実感。

おにぎりとマイボトル生活になり、お金を使わない日が増え、かなりの節約になりました。

●メリット2:昼食の悩みが解消

「今日はなにを食べようか」と毎日悩む時間と、コンビニまで買いに行く時間がなくなったことで、ムダに感じる時間を減らすことができ、心も軽くなりました。

●メリット3:自家製おにぎりは飽きない

家でつくるおにぎりは、毎日食べてもなぜか飽きがこないもの。なにも具がないときの塩おにぎりまでもがおいしく感じるから不思議です。

今では、仕事以外で出かけるときでも、自分でおにぎりをつくって持っていき、車のなかで食べたりしています。外出時でも、なにを食べようかと悩むこともなく、時間とお金の節約にもなっています。