築58年の古い団地で、ひとり暮らしを満喫する多良美智子さん。90歳になった今も、コンパクトな部屋の中にこだわりを詰め込んで、無理なくご機嫌に暮らしています。今回は多良さんに、日々を心地よく過ごすための6つのヒントを教えてもらいました。

多良美智子さん
古い団地でのひとり暮らし。ベランダガーデニングを楽しむ、多良美智子さん(90歳)
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古い団地で、ひとり暮らしも趣味も大いに楽しむ

もともとご自身の希望で、団地に暮らし始めた多良さん。「掃除や家事がしやすいサイズ感がちょうどいい」と話します。

今は亡き夫のあと押しもあり、手芸、絵手紙、歌、ガーデニング、麻雀などたくさんの趣味を楽しんでします。

「やりたいと思ったらすぐ動く、やってみて違うと思ったらやめる。決して無理せず自分の気持ちに正直に、自然体でありたいと思っています」という多良さん流の、ご機嫌に暮らすコツを紹介します。

1:やってみたいこと最優先。人間関係は二の次

「知らない人たちのなかに入っていくのはだれしも不安。でも、それでやりたいことを諦めるのはもったいない。好きなものが同じ人とは自然に仲よくなれるから、心配しなくても大丈夫」(多良さん、以下同)

2:愚痴は言わない。せっかくなら楽しい話を

お茶を飲んでいる様子
ちょっとした心がけで機嫌よく暮らせる

「年をとればだれだって衰えます。それを愚痴っても仕方がありません。愚痴を言うよりも現状を受け入れて、どうしたらいいか考えた方がいい。私にはその方がラクでしたね」

3:年を重ねたら面倒なことからは卒業

「夫が亡くなったときは、四十九日を過ぎてから周りの人にお知らせしました。その後、季節の贈り物や年賀状もやめました。儀礼的なことは無理をしてまでしなくてもいいと思います」