栄養豊富で、なんといってもおいしい豆。今回は、テレビ番組や雑誌で大活躍の人気料理家・ワタナベマキさんに、年末年始のおうちパーティにぴったりの、ごちそう豆レシピを3品教えてもらいました。うち1品は、わかりやすいレシピ動画つき。特別な日のメニュー選びに、参考にしてみて。

豆のレシピ3選
料理家のワタナベマキさんに、ハレの日に食べたい豆レシピ3品を教えてもらいました

豆が主役のごちそうは、スパイス&ハーブ使いで「非日常感」を

ワタナベマキさん

「豆は、ごちそうには欠かせないお肉にも、スパイスやハーブにも、とってもよく合うんです。思いきって“異国風”の豆料理にしてみたら、いつもと違った味わいになりますよ」と、ワタナベマキさん。

今回紹介するのは、金時豆、ひよこ豆、ミックスビーンズ(水煮)を使った3レシピ。豆が大好きなワタナベマキさんならではの工夫も満載です。

乾燥豆をゆでるのは意外と簡単!

まずは、「乾燥豆の基本のゆで方」をマスターしましょう。

(1) 乾燥豆を水に浸して戻す

豆ゆでる

(2) 浸した水ごと鍋にかけ、豆を下ゆでする

(3) 指でつまんで、ゆで上がりをチェック

 詳しいゆで方はこちら

●ゆでた豆は冷蔵または冷凍して保存

豆の保存

冷蔵する場合は、ゆで汁ごと保存容器に入れ冷蔵保存(夏場は2~3日、冬場は3~4日ほどで食べきる)。冷凍する場合は、ゆで汁をきって冷凍用保存袋などに入れ冷凍庫へ(1か月ほどで食べきる)。

見た目も味も満足度大!ハレの日の「ごちそうレシピ」3選

ゆでた豆さえあれば、調理は簡単。ハレの日に家族で食べたい3品、「金時豆のマッシュ スパイシーチキン添え」「ひよこ豆入りのキョフテ」「ミックスビーンズとゆで卵のソーセージパイ」をご紹介します。

●1:金時豆のマッシュ スパイシーチキン添え

金時豆のマッシュ スパイシーチキン添え

マッシュした金時豆の上に、スパイシーチキンをのせた一品。

「ホクホクとした金時豆の食感はジャガイモに似ているので、肉料理との相性は抜群。マッシュした豆にカレー味をつけて香ばしく焼いた鶏肉を添えて」(ワタナベマキさん、以下同)

<使う豆はコレ!:金時豆>

金時豆

いんげん豆の一種で「赤いんげん豆」とも呼ばれることも。粒の形も味もよいことから、煮豆に適した豆とされ、洋風の煮込み料理によく用いられます。

【材料(4人分)】

  • 金時豆(ゆでたもの) 200g
  • 鶏もも肉 2枚(600g)
  • オリーブオイル 小さじ2・大さじ1
  • A[トマトケチャップ、白ワイン(または酒)各大さじ2 ニンニク(すりおろし)1かけ分 しょうゆ大さじ1 カレー粉小さじ1/2]
  • タマネギ 1個分
  • 白ワイン(または酒) 大さじ3
  • 水 100ml
  • B[バター30g 塩小さじ2/3 カレー粉小さじ1/2]
  • 塩 適量
  • 粗びき黒コショウ 適量
  • パセリ(みじん切り) 小さじ1
  • カレー粉 少し

【つくり方】

(1) 鶏肉は余分な脂を取り除き、1枚を8等分に切ってバットなどに入れる。Aを加えてしっかりともみ込む。

(2) タマネギはみじん切りにする。

(3) フライパンにオリーブオイル小さじ2を熱し、(2)を入れて中火で透き通るまで炒める。

(4) (3)に金時豆、白ワイン、水を加えてひと煮たちさせ、フタをして8分煮る。マッシャーやヘラなどで豆を軽くつぶし、Bを加えて混ぜる。

(5) 別のフライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、(1)の皮目を下にして入れ、中火で焼く。皮に焼き色がついたら返し、フタをして弱めの中火で6分蒸し焼きにする。焼きあがったら、塩、粗びき黒コショウで味を整える。

(6) 器に(4)を盛り、その上に(5)をのせる。パセリ、カレー粉をふる。

<ポイント>

金時豆をマッシュしている

豆をつぶすときはマッシャーが便利。細かくしすぎなくても、粒感がなくなったらOKです。

▼つくり方の動画はこちら!

●2:ひよこ豆入りのキョフテ

ひよこ豆入りのキョフテ

キョフテとは、トルコ風の肉団子のこと。

「ひよこ豆を加えると、風味も食べごたえもアップ。ヨーグルトソースが絶妙に合うんです!」

<使う豆はコレ!:ひよこ豆>

ひよこ豆

鳥のくちばしのような突起があり、ひよこのような形をした豆。「ガルバンゾー」という呼び名もあります。独特のホクホク感があり、カレー、スープ、サラダの具材にも。

【材料(4人分)】

  • ひよこ豆(ゆでたもの) 120g
  • 合いびき肉 300g
  • タマネギ(粗みじん切り) 1個分
  • A[パン粉1/2カップ ナツメグ少し クミンシード(あれば)小さじ1 白ワイン(または酒)大さじ1 ウスターソース大さじ2 塩小さじ1/2]
  • オリーブオイル 大さじ1
  • アスパラガス(ゆでたもの) 4~5本
  • ミニトマト 12個
  • B[プレーンヨーグルト大さじ3 ニンニク(すりおろし)少し 塩小さじ1/2 オリーブオイル大さじ2]
  • 粗びき黒コショウ 少し

【つくり方】

(1) ひよこ豆は粗く刻む。

(2) ボウルに合いびき肉、タマネギ、(1)、Aを入れて混ぜ合わせ、12等分して丸める。

(3) フライパンにオリーブオイルを熱し、(2)を並べ入れて転がしながら全体に焼き色がつくまで中火で焼く。

(4) フタをして、弱めの中火で8分蒸し焼きにする。

(5) 器に盛り、縦半分に切ったアスパラガス、横半分に切ったミニトマトを添える。混ぜ合わせたBを回しかけ、粗びき黒コショウをふる。

<ポイント>

ひよこ豆を粗く刻む

ひき肉に粗く刻んだひよこ豆を加えることで、ほっくりとした食感の肉団子になります。

●3:ミックスビーンズとゆで卵のソーセージパイ

ミックスビーンズのパイ

ソーセージやゆで卵、ミックスビーンズを合わせた具を、パイシートに包み、香ばしく焼き上げました。
「さまざまな具材の食感と味わいを楽しめるパイにしたいから、このメニューにはミックスビーンズがぴったりです」

<使う豆はコレ!:ミックスビーンズ>

ミックスビーンズ

金時豆、ひよこ豆、青えんどうなど数種類の豆を、蒸したり水煮にしたりして加工した商品。缶詰やパウチで販売されており、下処理せずそのまま使えて手軽。

【材料(4人分)】

  • ミックスビーンズ(水煮) 80g
  • ブロッコリー 1/3株(150g)
  • ソーセージ 6本
  • ゆで卵 2個
  • A[ピザ用チーズ30g 好みのドライハーブ小さじ2 トマトケチャップ大さじ3 塩小さじ1/2 粗びき黒コショウ少し]
  • 冷凍パイシート(20×20cm角) 2枚
  • 打ち粉(薄力粉) 適量
  • 溶き卵 1個分

【つくり方】

(1) ブロッコリーは小房に分ける。塩少し(分量外)を加えた湯で3分ほどゆでて水気をきり、1cm角に切る。ソーセージは2cm幅に切る。ゆで卵は1cm角に切る。オーブンを210℃に予熱する。

(2) ボウルに(1)、ミックスビーンズ、Aを入れて混ぜ合わせる。

(3) パイシートを4等分に切り、1枚ずつ打ち粉をふった台に広げて、麺棒でひと回り大きくのばす。

(4) (3)1枚の中央に(2)の1/8量をのせ、フチに溶き卵をつけて閉じる。表面に数カ所切りこみを入れ、溶き卵を塗る。同様にして計8個分包む。

(5) オーブンシートを敷いた天板に(4)を並べ、210℃に予熱したオーブンで15分ほど、表面に焼き色がつくまで焼く。

<ポイント>

パイを包む

4等分にカットしたパイシートに具材をバランスよくのせて包み、食べやすい大きさに。

 日本豆類協会の豆料理レシピページはこちらから

●レシピで使った豆を50名にプレゼント!

「金時豆・ひよこ豆・ミックスビーンズ」のセットを抽選でプレゼントします。
応募締め切りは1/15(木)。

 応募先はこちらから!

問い合わせ先/日本豆類協会 03-6268-8627
https://www.mame.or.jp/