暮らしのために必要なものはたくさんあるけれど、展示場みたいなキレイな空間に住みたい! という願いをかなえる、暮らしやすさと見た目のバランスを大切にした「家づくり」の工夫3つを紹介します。整理収納アドバイザー1級で住宅収納スペシャリストの武井優音さんのケースです。ここでは、取り入れてよかった間取りや、収納術について語ります。
すべての画像を見る(全13枚)家づくりで大事にしたこと
わが家は、筆者、夫と長男(10歳)、二男(8歳)の4人暮らし。4年前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。1階にはLDKと隣に趣味室、玄関、トイレ。そして2階には、浴室、洗面所、ランドリールーム、ウォークインクローゼット、子ども部屋、寝室、トイレがあります。
この1年間、住友林業のオーナーズハウスとして、何度も見学を受け入れてきました。そのなかで、来場者の方々が「まるで展示場みたい!」「これは真似したい!」ととくに反応してくださった間取りと収納のアイデアを3つご紹介します。
私も展示場みたいなキレイな空間に住みたい! と憧れていたひとり。しかし、生活を考えると、暮らしに必要なものはいっぱいある、というのが現実。
今回紹介するのは、どれも「きれいを保ちたいけど、面倒なことは苦手」な私自身の性格を反映しつつ、暮らしやすさと見た目のバランスを大切にした工夫です。
家づくりの参考に、ぜひご覧ください。
工夫1:階段ホールを来客スペースとして活用
見学に来た方たちにいちばん驚かれるのが、じつは階段ホールが「来客用の個室に変わる仕かけ」です。
わが家は1階に趣味室やLDKを配置したかったため、1階にスペースがあまりとれず、来客用の部屋をどうするか悩みました。
泊まる機会は年に数回、おもに両親たちと想定。「いざというときに泊まれる場所は確保しておきたい」という思いから、写真のように階段を上がった目の前に、隠し扉を設けて個室化できる設計にしました。
こちらがその扉。普段は壁のなかに埋めこまれていて目立ちません。扉を引き出すと、毎回見学者の方々から驚いていただけます(笑)。
扉を解放すると、部屋の大きな窓から光が入り、2階の廊下は照明をつけなくても明るいです。
また、洗濯動線の通り道にもなるよう、隣のランドリールームとの壁に白いドアを設けました。普段はここもあけて洗濯物をウォークインクローゼットまで最短で運びます。
来客時にはこのように引き戸を閉めて個室化。さらに同室内のつり収納に来客布団を収納しているので、すぐに宿泊対応が可能です。
泊まった母からも「個室であることが落ち着く」と好評、見学者にも「こういうフレキシブルな空間、すごくいいですね!」と興味をもってもらえます。
「普段使わない空間をなるべく有効活用したかった」と説明すると、多くの方々から共感をいただきました。