気温の高い日が続いた今年の夏。毎日使い続けていた布団には、ダニやカビが繁殖している可能性も! 今回は、布団やマットレスのダニとカビの対策について、寝具メーカー・西川株式会社のスリープマスター・森優奈さんに伺いました。

夏の夜、寝ている女性
※画像はイメージです(画像素材:PIXTA)
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気温が高い時期にダニが繁殖しやすい理由

夏場はダニの繁殖条件がすべてそろいやすい時期です。

●ダニが繁殖する「3条件」

その条件とは以下3つ。

・温度

・湿気

・エサとなるチリ、ホコリ、カビ、皮脂、フケなど

ダニはある程度、温度と湿度が高い場所で繁殖しやすいといわれています。夏場は、室内の温度が上がりやすい上に、寝ている間に汗をかくため、湿気もこもりやすくなります。

さらに、チリやホコリ、カビ、皮脂などのエサが多ければ、それだけダニにとっては好条件となります。

「干し方」に要注意!布団とマットレスのダニ対策

ベランダで布団を干している
※画像はイメージです。(画像素材:PIXTA)

布団とマットレスそれぞれのダニ対策を見ていきましょう。

●布団(かけ布団・敷き布団)のダニ対策

・天日干しをして、直射日光でしっかり乾燥させる。

・布団の両面を週1回程度、掃除機をかけてホコリやダニの死骸を除去する。

・布団乾燥機で乾燥させる。素材によって高温モードも使用可能。

・防ダニカバーを使用すれば、予防効果アップ。

●マットレスのダニ対策

・陰干しをして通気性をよくする。立てかけて底面の湿気を逃がす。

・表面全体を週1回程度、掃除機をかける。縫い目や端も重点的に。

・ベッドパッドや防ダニカバーを使用すれば予防効果アップ。

布団とマットレスのダニ対策の大きな違いは、天日干しができるかどうかです。

布団の素材が木綿やポリエステルの場合は、1週間に1回程度、羽毛布団は1か月に1回程度がオススメです。

マットレスは、直射日光に当てるとウレタンや接着剤が劣化したり、変形したりする恐れがあるのでNGです。陰干しが基本です。

また、布団もマットレスも共通して、シーツやカバー類は週1回程度の頻度で洗濯しましょう。

やってはいけないダニ対策【布団編】

布団を片付ける女性
※画像はイメージです(画像素材:PIXTA)

ここからは、ダニ対策でやりがちな「間違い対策」について紹介します。まずは布団編から!

●NG対策1:湿った状態で収納する

布団が湿った状態だと、カビ・ダニの温床になります。干して乾燥してからしまいましょう。

●NG対策2:干す時間が短い

ダニ対策で布団を干す際、30分程度で終了するなどは避けましょう。最低でも2~3時間以上、両面しっかり干して、乾燥させる必要があります。

●NG対策3:片面だけ干す

布団を干す際、片面だけ干すでは不十分。裏面に湿気とダニが残ってしまうので、必ず両面干しましょう。

やってはいけないダニ対策【マットレス編】

続いては、マットレスでやってはいけないダニ対策をチェック!

●NG対策1:丸洗いしてしまう

マットレスは丸洗いNGです。内部に水が残ってしまうため、乾燥不十分となり、カビや悪臭の原因になってしまいます。

●NG対策3:ベッドパッドやカバーを長期間洗わない

マットレスにつけたパッドやカバーは、なるべく頻繁に洗いましょう。表面の皮脂・フケが蓄積して、ダニのエサになってしまいます。

●NG対策4:敷きっぱなしにする

マットレスの敷きっぱなしもNG。底面に湿気がたまってしまい、それが放置されることで、床やすのことの接地面にカビが発生しやすくなります。