気温の高い日が続いた今年の夏。毎日使い続けていた布団には、ダニやカビが繁殖している可能性も! 今回は、布団やマットレスのダニとカビの対策について、寝具メーカー・西川株式会社のスリープマスター・森優奈さんに伺いました。
すべての画像を見る(全4枚)気温が高い時期にダニが繁殖しやすい理由
夏場はダニの繁殖条件がすべてそろいやすい時期です。
●ダニが繁殖する「3条件」
その条件とは以下3つ。
・温度
・湿気
・エサとなるチリ、ホコリ、カビ、皮脂、フケなど
ダニはある程度、温度と湿度が高い場所で繁殖しやすいといわれています。夏場は、室内の温度が上がりやすい上に、寝ている間に汗をかくため、湿気もこもりやすくなります。
さらに、チリやホコリ、カビ、皮脂などのエサが多ければ、それだけダニにとっては好条件となります。
「干し方」に要注意!布団とマットレスのダニ対策
布団とマットレスそれぞれのダニ対策を見ていきましょう。
●布団(かけ布団・敷き布団)のダニ対策
・天日干しをして、直射日光でしっかり乾燥させる。
・布団の両面を週1回程度、掃除機をかけてホコリやダニの死骸を除去する。
・布団乾燥機で乾燥させる。素材によって高温モードも使用可能。
・防ダニカバーを使用すれば、予防効果アップ。
●マットレスのダニ対策
・陰干しをして通気性をよくする。立てかけて底面の湿気を逃がす。
・表面全体を週1回程度、掃除機をかける。縫い目や端も重点的に。
・ベッドパッドや防ダニカバーを使用すれば予防効果アップ。
布団とマットレスのダニ対策の大きな違いは、天日干しができるかどうかです。
布団の素材が木綿やポリエステルの場合は、1週間に1回程度、羽毛布団は1か月に1回程度がオススメです。
マットレスは、直射日光に当てるとウレタンや接着剤が劣化したり、変形したりする恐れがあるのでNGです。陰干しが基本です。
また、布団もマットレスも共通して、シーツやカバー類は週1回程度の頻度で洗濯しましょう。
やってはいけないダニ対策【布団編】
ここからは、ダニ対策でやりがちな「間違い対策」について紹介します。まずは布団編から!
●NG対策1:湿った状態で収納する
布団が湿った状態だと、カビ・ダニの温床になります。干して乾燥してからしまいましょう。
●NG対策2:干す時間が短い
ダニ対策で布団を干す際、30分程度で終了するなどは避けましょう。最低でも2~3時間以上、両面しっかり干して、乾燥させる必要があります。
●NG対策3:片面だけ干す
布団を干す際、片面だけ干すでは不十分。裏面に湿気とダニが残ってしまうので、必ず両面干しましょう。
やってはいけないダニ対策【マットレス編】
続いては、マットレスでやってはいけないダニ対策をチェック!
●NG対策1:丸洗いしてしまう
マットレスは丸洗いNGです。内部に水が残ってしまうため、乾燥不十分となり、カビや悪臭の原因になってしまいます。
●NG対策3:ベッドパッドやカバーを長期間洗わない
マットレスにつけたパッドやカバーは、なるべく頻繁に洗いましょう。表面の皮脂・フケが蓄積して、ダニのエサになってしまいます。
●NG対策4:敷きっぱなしにする
マットレスの敷きっぱなしもNG。底面に湿気がたまってしまい、それが放置されることで、床やすのことの接地面にカビが発生しやすくなります。