40代以降は生理周期が不規則になったり、少量の出血が続いたりと、予想できない変化に戸惑うこともあります。そこで、閉経が近づくサインや閉経後に気をつけたい健康管理のヒントをご紹介。教えてくれたのは、産婦人科医の吉形玲美先生です。
すべての画像を見る(全3枚)現在生理がある人に質問!生理の悩みはある?
ESSE読者にアンケートしたところ、「生理の悩みがある」と回答したのは全体の約74%でした。実際にどんなお悩みを抱えているのでしょうか?
【読者の生理に関するお悩みの声】
・生理が来なくなって3か月。閉経かわからないのが困る(49歳)
・周期が乱れるようになった(45歳)
・生理前後の不調が多くなり、生理痛も強くなってきた(40歳)
・日数は短いのに量がとても多く、フラフラする(47歳)
Q:オトナ世代の生理の乱れは閉経が近づいたサイン?
閉経が近づくときには、一体どんなサインがあるのでしょうか?
●A1:閉経が近づくと周期や量の変化が見られます
1年間、生理がこなければ、さかのぼって最後の生理があった年が閉経。
「一般的に40代後半~50代前半に閉経し、50~52歳がボリュームゾーン。生理周期が乱れ始めたら閉経が近いサイン」(吉形先生、以下同)
【閉経が近づくと見られる変化の例】
・量が減り期間も短くなる
たとえば6日生理があった人が、3日で終わるなど生理期間が短くなり、量も減る。
・生理周期が短くなる
今まで28~35日周期だった生理周期が20日、14日など、どんどん短くなる。
・だらだらとした出血が続く
ホルモンバランスが乱れ、少量の出血が続くことも(婦人科疾患の可能性もあるので注意)
・生理と生理の間隔があく
排卵が起こらないことも増えるため、生理が数か月に1回など飛び飛びになる。
●A2:閉経は継続的なデータ追跡である程度把握ができます
閉経は、1年生理が止まったあとにわかるもの。
「ただ、血液検査や基礎体温である程度把握することが可能に」
【閉経を知る2つの手がかり】
手がかり1:婦人科の血液検査でホルモン量などを調べる
「FSH(卵胞刺激ホルモン)の値が高まり、E2(エストラジオール)の値が下がったら閉経が近づいたサインです。また、卵子の数の目安を調べるAMHも参考になります」
ただし、ホルモン量が変動する時期なので一回の検査では診断できないこともあります。
手がかり2:基礎体温を測定する
セルフチェックでは基礎体温の計測が有効です。
「排卵があれば低温期と高温期の2層がはっきりします。閉経が近づき排卵が不規則になると生理周期が乱れ始め、やがて排卵が完全に休止すると閉経を迎え、低温で推移します」