毎日使うキッチン、できれば家事のしやすい状態に整えておきたいですよね。68歳でYouTubeチャンネルを開設し、シニア暮らしの日常を配信するもののはずみさんもそのひとり。自身を「面倒くさがり屋で何事もパパっとすませたいタイプ」と語るもののはずみさんの、家事がスムーズにできて使いやすいキッチンづくりの工夫について、『70代をとびきり楽しむ! - 体とお財布をいたわりながら毎日をハッピーに過ごす37のアイデア -』(ワニブックス)より抜粋してご紹介します。

もののはずみさん
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キッチンが使いやすいとストレスなく動ける

朝キッチンに入ると、「さぁ、今日も一日が始まるな」と気合いが入ります。前日のうちにキッチンをリセットしているので、調理にすぐ取りかかれます。片付けから始めるとなると、面倒くさがり屋の私はきっとやる気をそがれてしまうでしょう。

キッチンのリセットは、夕食後に行います。

洗った食器を食器棚に戻し、水きりカゴやシンクの水けをサッとひとふき。コンロ周りの油汚れも、スプレー式のセスキとペーパータオルでふき取ります。出ているものは片付け、調理台やテーブルの上にはなにも置きません。

この家は夫とおばあちゃんが設計したため、キッチンはおばあちゃんサイズです。おばあちゃんは長身で、小柄な私にとってシンクは高く、奥行きも深め。シンクやコンロの壁をふくときは、手を思いっきり伸ばします。

それでも、L字のキッチンは動きやすく、アイボリーのタイルやレトロ調の取っ手は、私のお気に入り。毎日の小掃除で、いつまでもきれいに使いたいと考えています。

●台所仕事が楽しくなるコツ

何事もパパッとすませたいタイプなので、調理やあと片付けにはスピードを求めてきました。鍋や調味料の収納は見つけやすく、取り出しやすく。ロスはできるだけ減らし、体が無意識に動ける配置にしています。

子育て期はとにかく時間がなかったので、そのころに自然と身についたようです。便利グッズにも助けられ、不具合をこまめに解消するうちに、スムーズに動けるようになりました。

たとえば菜箸やヘラなどの調理ツール一式は、ひとつにまとめています。調理の始めに調理台に置けば、いちいち取り出す必要なし。使用後もワンアクションで戻せてラクちんです。よく使う鍋やフライパンは重ねすぎず、棚にわけて置いているので、片手で取り出せます。

調味料は、調理台上のつり戸棚(食器乾燥機があった場所)が定位置です。ここから必要なものをピックアップし、調理台に並べて調理スタート。ガラスビンで中身が見えるので、取り間違いがありません。ときどき使う計量スプーンも手に取りやすい壁面につるして収納。味見に役立つうえ、初めてつくる料理にチャレンジしやすくなります。

朝、昼、夕と一日の多くを過ごすキッチン。ものの取り扱いに悩まず、調理に集中できる環境が整っていると、イメージどおりに動けて、台所仕事が楽しくなります。