夫婦ふたり暮らしに、一戸建ては広すぎる。よく耳にする話です。しかし、働き方改革や体の変化によって、家での過ごし方も変わるものです。30代のときに、延べ床面積95㎡の建売住宅を購入した日刊住まいライター。8年暮らしてみて、「夫婦ふたりでも、ちょっと広いくらいの家を選んでおいて助かった」と感じたことを語ります。
すべての画像を見る(全6枚)筆者が暮らすのは、延べ床面積95.23㎡、建築面積52.17㎡の建売住宅。1階にLDK(13畳ほどの広さ)、洗面&浴室と和室があり、2階には小さな部屋が3つあります。
住み始めたときは、夫婦ふたりだと、持て余してしまうかもしれないと心配もしました。
しかし、約8年暮らしてみて、その持て余しそうなスペースがあって、助かったと感じています。「家で仕事をする」「眠りが浅くなった」などといった変化で、暮らし方もこれに対応しなければならないからです。
その理由を詳しく説明していきましょう。
基本はリビングで、夫婦一緒の時間を過ごす
外で働く夫は、朝早く夜遅いため、平日、筆者と一緒に過ごす時間は3、4時間程度。基本的に、ほぼ1階のリビングでともに過ごしています。ちなみに、リビングで一緒…というのは、休みの日も同様。
もっとも、一緒とはいえ、夫婦で別々のことをしていることも多いです。おのおのが自分の時間を過ごすという感じでしょうか。
余談ですが…。節約を意識しているわけではありませんが、このスタイルは、別々の部屋で過ごしているのと比べて光熱費にムダがありません。
ひとりの時間が欲しいときは、隣の和室へ
先述のように、リビングで過ごす時間が圧倒的に多いわが家。しかしお互い、自分だけの時間を過ごしたいと感じることも。そんなときは、リビングの隣にある和室を使います。
といっても、わが家の和室はふすまをはずしていて、リビングとひとつの空間として使えるようにしています。だから、「別の部屋にひとりでいる」という感覚にはなりません。
でも、ちょっと距離があって、視覚的に異なるテイストの空間にひとり過ごすことで、プライバシー感が。ある程度、個人の空間を守ることができます。
わが家の場合だと、たとえば本を読んだり、考えごとをしたり。どちらかがなにかに集中したい場面で、隣の和室に移動するのが習慣に。そんなわけで、この和室の存在には、夫婦ともに助けられています。
仕事用の部屋がつくれる余裕があってよかった
筆者はリモートワーカーで、一方、夫は出社型。平日は筆者ひとりなので、普段の仕事はリビングで行うことが多いです。ただ、夫は持ち帰りの仕事があることも多く、休日でも家で仕事をすることがあります。
2人とも家で仕事をするときはリビングで行いますが、ひとりだけ作業が残っていたり、ウェブ会議や電話でのやりとりがあるときは、2階の仕事スペースを使います(個室を仕事用の部屋にしています)。
休日はできるだけ短時間でやるべきことを終わらせたいため、集中して作業を進められる部屋があるのはとても便利です。夫婦ふたり暮らしには、少し余裕のある戸建てを選んでおいて、よかったと思います。