大の漫画好きとしても知られるTHE ALFEEのリーダー・高見沢俊彦さんが、今イチオシの漫画を紹介する「タカミーのベストヒットコミックス」。今回は、高見沢さんが選ぶ「T'sコミック」の2025年ベスト3作品を発表! 気になる大賞はどんな作品なのでしょうか? ぜひ、年末年始に読んでみてください。

高見沢俊彦さん
THE ALFEEのリーダー・高見沢俊彦さんが選ぶ、2025年のイチオシ漫画!

​<T’sコミック優秀賞>新感覚のグルメ漫画『ドカ食いダイスキ! もちづきさん』

『ドカ食いダイスキ! もちづきさん』まるよのかもめ/著 白泉社刊 (1)~(3)巻

1700キロカロリーの照り焼き弁当や4合のオムライスなど、ハイカロリーの料理をドカ食いして幸せを感じる望月美琴。豪快な食べっぷりと、その後の酩酊(めいてい)状態までをセットで楽しめる、新感覚グルメ漫画。

ドカ食いダイスキ! もちづきさん 1 (ヤングアニマルコミックス)

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●一種のホラー!?ドカ食いの狂気が押し寄せる

タイトルのインパクトに引き寄せられて読んだ本作は、グルメコミックの枠を越えた独特な世界観が展開されていました。とにかく、主人公で会社員の望月美琴さんの食事シーンはタイトルどおり驚異的で、その摂取カロリーの高さには思わず顔が引きつってしまいます。

たとえば、残業の夜食にメガ・カップ焼きそばを2つも平らげるなど、彼女の狂乱じみた食欲は「一種のホラーかな?」とも思いましたが、物語が進むにつれ、彼女のほのぼのした魅力がドカ食いの狂気を和らげ、ほっこりした笑いをもたらすコメディへと変わっていきました。

豪快に食べたあとの血糖値の上昇による酩酊感を「至る」と表現したり、ドカ食いのあとに「背徳感こそ悦楽への道」と呟(つぶや)いたり、文学的な表現もすばらしいですね。(ESSE2025年5月号より抜粋)