医師の久手堅司さんに聞いた自律神経のバランスを整える方法。今回は「夜のルーティン」を紹介します。少しずつ、心と体をすっきりさせて、頭痛や不眠といった諸症状の改善を目指しましょう。自律神経ルーティンのこれって本当? Q&Aも要チェックです。
夜に自律神経を整えるコツ。おすすめの過ごし方
交感神経優位から、徐々に副交感神経優位にきり替えて質のいい睡眠へと導くのが、夜のいい過ごし方。翌日の調子を整えるためにも大事な時間です。
●19:00 夕食
すべての画像を見る(全8枚)消化器官は眠っている間も働きます。胃に消化しなければいけない食べ物があると、睡眠に影響が。
「就寝は少なくとも食後2時間以上はあけて。夕食時間が遅くなるなら、胃に負担のない軽いメニューに」
●20:00 ストレッチ「背中の対角ストレッチ」
深い呼吸をしながら背中を気持ちよく伸ばしていくストレッチは、副交感神経のスイッチきり替えに効果的。
「夜に行うと骨格のゆがみと1日のストレスがリセットされるので、質のよい睡眠が得られやすくなります。日中にも1日1~2回ほど行うのがおすすめ」
(1) よつんばいになる
手は肩の真下において肩幅程度に広げ、ひざも腰幅くらいに広げてよつんばい体勢になり、準備をします。
(2) 左手を右手の前側に移動
姿勢を変えないまま、左手のひらを右手の指先に移動させます。手が縦に並んだ状態をつくります。
(3) 左脇から背中にかけて伸ばす
両手をキープしたまま、お尻をかかと側に近づけ、左脇から背中にかけて伸ばします。反対も同様に行う。
●21:00 入浴
38~40℃程度のややぬるめのお湯に15~20分ほど首までつかり、深部体温を上げるのがいい入浴法。
「入浴後90分~2時間ほどたつと深部体温が下がり、同時に眠気が促されてノンレム睡眠と呼ばれる深い睡眠につきやすくなります」
●23:00 睡眠
「いい眠り」とは、副交感神経が高まって脳までしっかり休める状態のこと。そのためにも、部屋の照明を落として暗くする、室温は暑すぎないよう調整する、枕元にスマホを置かない、朝日が入るようにカーテンを少しあけておくなどの環境づくりが重要です。
「また、睡眠中に体温調節がしやすいよう、靴下は脱いで布団に入りましょう」