フランスと日本でベーカリーを多店舗展開する、パン職人の石川芳美さん(50代)。起業家、アーティストとしても活躍する石川さんは、35歳からフランスに移住し、生き方のヒントやステキな歳の重ね方、ファッションの楽しみ方を見つけたそう。今回は、石川さんにとって「年を取ること」とはどういうことかを教えてくれました。

※ この記事は『フランス流自分に素直に生きる方法』(宝島社刊)より一部抜粋、再構成の上作成しております。

石川さん
自宅アトリエで制作をする石川芳美さん
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年を取ることは怖くない!むしろ自分の年齢を忘れている

デスクに座る石川さん
LINEのようなインターネット通話の発展のおかげで、パリで忙しくしていても日本にいる息子たちと簡単につながれるようになった

これから60代に入りますが、不思議なことに、年を取ることに対して不安や怖さを感じたことはほとんどありません。むしろ、忙しい日々を過ごしているので、自分の年齢を忘れているのかもしれません。それだけではなく、好きなことを追求しているからこそ、年齢を重ねることは「経験を積み重ねている」と感じられるのだと思います。

時間が経つにつれ、だれでも年齢を重ねていきます。それと同時に、それまでの経験というものも積み重なっていくものです。だからこそ私は、「年齢」よりも「経験」に目を向けているのだと思います。

人生とはパズルのようなもので、私は20代のころから、ひとつずつピースをはめているように感じています。そのときは、どんな絵が完成するのか、はっきりとはわかっていませんが、ぼんやりと「なにかができるに違いない」という思いで突き進み、目の前のことをひとつひとつこなしながら、経験を重ねてきました。そして年齢を重ねるにつれて、「ああ、このためにやってきたのか」「ようやくここまで来られたのだ」と思える瞬間が増えてきたように思うのです。

とくに、50代後半になってからは、その感覚がよりはっきりとし、「自分が目指していたのは、きっとここだったのだ」と思えるようになりました。だからこそ、これから先になにが見えてくるのかが楽しみで、10年後はどんな自分を描いているのだろうと思うとわくわくするのです。