40歳を過ぎてから、体と心に大きな変化を感じている女性も多いのではないでしょうか。とくに女性ホルモンの減少による生理の乱れ、不調による不安が増えるのもこの頃。そんな「ゆらぎ世代」のお悩みに、産婦人科医の高尾美穂先生が答えます。ここでは、生理周期の不安定さや生理前のイライラへの対処法を教えてもらいました。

※ この記事は『高尾美穂のオトナ世代のこころとからだ相談室』(扶桑社刊)より一部抜粋、再構成の上作成しております。

高尾先生
大人世代の女性の悩みに、高尾先生が答えます
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Q:生理の量や期間が不安定なことが多くて不安

生理が月によってバラバラ…
生理が月によってバラバラ…

最初の質問は、更年期にさしかかると、多くの方に現れる「生理周期や出血量の変化」について。

「40代後半で生理はありますが、最近、量が多かったり、少なかったりと月によってバラバラです。また、3日で終わったと思ったら、その逆に1週間以上ダラダラ続くことも。量も周期も不安定で心配です」(47歳)

A:生理がいつもと違うと感じたら、まず婦人科へ

ご年齢から考えても、更年期の入り口に差しかかっている可能性は十分あります。

ホルモンバランスがゆらぎやすくなるこの時期には、生理の間隔が長くなったり短くなったり、出血量が急に増えたり減ったりと、不安定になることがよくあります。突然の変化に戸惑うのは当然ですが、これは更年期に見られる典型的なサインのひとつです。

●更年期のゆらぎが始まる一方、婦人科系の病気も増える

ただし、「更年期のあるあるだから」と気になる症状をそのままにしてしまうのは考えものです。というのも、出血の変化がすべて更年期だけで説明できるとは限らないからです。

たとえば、ダラダラと出血が続く場合には、子宮の入り口にポリープができる「子宮頸管ポリープ」、出血量があきらかに多いときには、良性の腫瘍である「子宮筋腫」や、子宮内膜に似た組織が子宮筋の中にできる「子宮腺筋症」などの可能性も考えられます。

40代という年代は、更年期のゆらぎが始まる一方で、婦人科系の病気も増えてくる時期でもあります。いつもと違う生理に不安を感じておられるなら、一度婦人科で相談してみてくださいね。

生理と不正出血の大きな違いは「出血日数」

また、更年期はホルモンの変動によって、生理なのか不正出血なのか、ご自身では判断しづらくなることが少なくありません。生理と不正出血の大きな違いは「出血日数」です。ある程度まとまった量の出血が数日続くなら生理の可能性が高く、突然の出血や、ごく少量の出血が1週間以上続く場合は不正出血が疑われます。

不正出血は、閉経前後に増える「子宮体がん」の初期サインとして現れることもあります。出血がある日でも婦人科は受診できますので、「こんなことくらいで…」と思わず、気になることがあれば遠慮なく受診してください。

しっかり調べてとくに問題が見つからなければ、そのとき初めて、「今回の生理の乱れは更年期の影響なんだ」と安心して受け止めることができるでしょう。不安をそのまま抱え込まず、どうかご自身の体の声に丁寧に耳を傾けてみてくださいね。