季節の食材や果実を生かしたシンプルな料理や保存食や手仕事が得意な料理家の中川たまさん(54歳)。現在は神奈川県の逗子のもち家で夫と社会人3年目の娘と3人で暮らしています。家族のライフスタイルの変化により、ひとりの食事が増えた中川さんは、旬の食材は取り入れつつも仕込む量を減らし、少しずつつくって楽しんでいるそう。そんな中川さんが重宝する「ワカメ」と「桜エビ」の保存食のレシピを教えてもらいました。
※ この記事は『年を重ねて今を彩る 暦の手仕事』(日本文芸社刊)より一部を抜粋し、再編集しています。
すべての画像を見る(全3枚)年を重ねて今の自分に合う丁寧な暮らし
神奈川県の逗子で暮らして20年。海と山に囲まれて季節の移ろいを身近に感じることができるこの街は、私がいちばんフラットでいられる場所です。東京へもアクセスしやすく、生まれ育った兵庫の環境や両親の田舎の大分に似ている部分が気に入ったのかもしれません。
引っ越しを重ねてさらに愛着が湧(わ)き、7年ほど前に購入した今の住まいは5軒目。賃貸からもち家になり、地域猫の「しろこ」を迎えて暮らしが変わりました。
私にとって丁寧な暮らしとは、自然に寄り添い柔軟に暮らすこと。四季を感じる環境に身を置き、家族でいるときもひとりでいるときも、自分らしく心地よく暮らせるのが理想です。そのために、あふれるものを見極め、よりシンプルに軽やかな豊かさを目指すようになりました。
海の恵み・ワカメは塩こうじであえる
逗子という土地柄、海は生活圏内。とても身近な存在です。
早春に海まで散歩に出かけると、砂浜に打ち寄せられたワカメがあちこちに。これは春を知らせるこの土地ならではの風物詩。持ち帰ってさっとゆがいては、根昆布、メカブ、ワカメに分けて料理に使います。食べきれない分は、塩こうじをからめて小分けにし、冷凍庫で保存しておけば1か月ほど日もちするので、サラダやあえものなどにさっと使えて重宝します。
身近に海の恵みを感じられる環境のありがたさは、年を重ねてしみじみと感じるようになり、この季節にしか出合えない海の幸を余すことなく取り入れたいと自然に手が動きます。
●ワカメの塩こうじあえ
【材料】
- ゆでワカメ 100g
- 塩こうじ 20g(ワカメの重量の20%)
【つくり方】
(1) ワカメはひと口大に切り、ボウルに入れて塩こうじを加えてよく混ぜる。※ひと晩おくと味がなじむ。
(2) 清潔な容器に入れてフタをし、室温で1日おいてから冷蔵庫で1週間ほどおいてでき上がり。
<冷蔵で2~3日、冷凍で1か月ほど保存可能>

