50歳で家じゅうの片付けを始めて、すっきり暮らしを実践している整理収納アドバイザーの原田さよさん(現在60代)。60代になり、極限までものを減らしていたこれまでの片付けから、徐々に心境が変化しているそうです。ここでは、原田さんが考える「本当に心地よい片付け」について語ります。
すべての画像を見る(全4枚)60代になって訪れた、片付けに対する気持ちの変化
50代に入ってすぐ家じゅうの片付けを始めた私。なくても大丈夫なものをどんどん手放したり、今ある収納を使いこなせたりするようになったあたりから、気持ちも空間も整っていくのを感じるようになりました。
時間はかかりましたが、「減らすこと」「これ以上は増やさないこと」「収納に余裕をもって収められる状態を保つこと」に集中して取り組んだからだと思っています。
けれど、60代になった今は、減らしたり現状を維持したりするだけでなく、楽しみながらちょうどいい量をもつことが心地よく感じられるようになりました。
あまり使わないものも「あえて」残す
自分にちょうどいい量をもつ、という感覚がつかめるまでの過程を簡単に紹介します。
●服
たとえば、クローゼットだけでなく納戸や屋根裏収納にまで保管していた着なくなった服は、「着ないなら即処分」「重たくて硬い服はもういらない」などと以前は割りきって手放していました。
でも今は、クローゼットにゆったり収まる量なら、たとえ出番が少なくても着心地がよくて気分が上がるものも置いておこうと思うようになりました。
●食器
食器も同じで、軽くて扱いやすいだけでなく、滅多に使わないものでも手に取ったときに癒されるものも残しておきたいと思うようになりました。
食器棚の奥に眠っていた器、趣味で集めたけれど使いこなせなかったもの…それらを少しずつ手放し、余裕をもって収納できるようになってから、0か100かで考えるのをやめ、今の自分の気持ちにゆるく合わせられればいいと思うようになったのです。

