「寝室=休む場所」と分かってはいるのに、ついものを置きたくなる。お気に入りの雑貨や収納を増やした結果、ホコリや掃除の悩みがつきまとい、逆に心が落ち着かない。そんな矛盾を感じている方も多いのではないでしょうか。今回は、整理収納アドバイザーのまなぷうさんの寝室を最小限のもので心地よく過ごす3つのコツをご紹介します。

布団
寝室は最小限のものだけにしました
すべての画像を見る(全4枚)

寝室を「眠るだけの空間」に見直し

以前の私は、寝室に小さなシェルフを置き、好きな雑貨や写真を飾っていました。眠る前にそれらをながめるのが好きで、「お気に入りに囲まれながら眠ると気持ちが落ち着く」と思っていたのです。

でも、気がつくとシェルフの上はホコリだらけ…。小物が多ければ多いほど掃除も大変で、片付けや掃除をあと回しにすると、ますます居心地の悪い空間になっていきました。

寝室は本来「休むための場所」なのに、どこか落ち着かない。そんな矛盾を抱えていたのです。そこで思いきって、寝室を「眠るだけの空間」に見直しました。

残したのは布団と枕、掛布団だけ。最初は「以前に比べてなんだか殺風景かも…?」と思いましたが、実際に過ごしてみると、心がスッと落ち着いていくのを感じました。ものが減っただけで、空気が澄んでいるように思えるのです。

夜は視界に余計なものがないので自然と眠りに入り、朝はすっきりと目覚められるようになりました。寝室に入ると気持ちがリセットされる感覚があり、「休む場所はシンプルでいい」と気づかされました。

置くものは最低限でも十分。かかる手間も減った

リモコン

わが家の寝室には、ベッドはありません。敷いてあるのは、たった3枚の布団。そこに家族4人で並んで眠っています。

子どもが小さいうちは問題なかったのですが、成長とともに体が大きくなり、夜はだんだん布団の上がぎゅうぎゅうに。誰かの布団に足がはみ出したり、布団を取り合ったりすることもあります。

大きなベッドを買ってしまえば解決するかもしれませんが、布団には布団のよさがあります。起床後にはたためるので、昼間は広い空間が子どもの遊び場に早変わり。限られた住まいのなかで、布団を選んだからこそ叶えられる“余白”に。

そんな暮らしの中で気づいたのは、「寝室は最低限でも十分」ということ。ものが少ない方が、むしろ心地よく感じられるようになりました。

棚や雑貨を置くと、どうしてもホコリがたまりやすく、掃除の手間も増えてしまいます。寝室は1日のうちで長い時間を過ごす場所。だからこそ清潔さが大切です。ものを置かないようにするだけで、ホコリの発生がぐっと減り、掃除は床をサッとふくだけですむようになりました。

わが家の寝室に置いてあるのは、寝具のほかに、充電器・リモコン・防災電球・消臭スプレー。ものを必要最小限にすることで、結果として空気が澄んで感じられ、ぐっすり眠れる環境に近づいた気がします。