暮らしのなかで欠かせない電気。さらに猛暑が続きそうなこの夏も、電気を使う機会はますます増えそうです。今回は、プライベートでも仲がよく、仕事を通じて電気について学ぶ機会が多い坂下千里子さんと中村仁美さんが、対談しながら日本の発電の現状や電気の未来について考えました。

電気がどうつくられて、届くか。そこまで想像するって大切(中村さん)

下千里子さんと中村仁美さんの対談
プライベートでも仲がいいおふたり。「今日はよろしく~」(写真左:坂下さん)、「楽しみにしてました!」(写真右:中村さん)

共通の趣味のテニスを楽しむなど、私生活でも仲がいいおふたり。仕事も家事も子育てもこなし、互いの環境には似ている部分が。

坂下さん:月に一度はテニスをしてるね。最近は仕事で一緒になる機会も多くて、もうまるでコンビ!?

中村さん:千里さんは尊敬している先輩です。同年代の子どもがいて、共通の話題は多いですよね。

坂下さん:お弁当づくりの話題とかね。私は朝6時に起きてお弁当をつくったり洗濯をしたり、朝ドラを観たり。朝から家電はフル稼働してるよ。仁美ちゃんも?

中村さん:私は5時に起きて、洗濯機を回しながらお弁当をつくって、家族が起きてくる前にスマホゲームを挟んで息抜きしてます。

坂下さん:朝からゲーム!? 仁美ちゃんらしい(笑)。

ホットプレートを使う中村仁美さん
「電気の問題はみんなの問題として考えていきたいです」(中村さん)

日常のなかで当たり前のように使っている電気。おふたりはこれまでの取材で改めて電気について考える機会が増えたそう。

坂下さん:2人で会う連絡はスマホのアプリを使うし、仕事の打ち合わせではペーパーレスが進んでタブレット端末が欠かせないよね。両方とも充電は必須!

中村さん:私はマンションの設備点検で一時的に家が停電し、トイレが使えず困りました。電気が止まるとどうしていいやら…。

坂下さん:以前、発電所を見学したときに実感したのは、電気はガスみたいに貯めておけないってこと。

電力会社の方が24時間体制で電気を使う量に合わせて発電して、「同時同量」を保ってくれているからこそ、私たちの生活が成り立っているんだよね。

ESSEの掲載誌面2024年10月号に坂下さん、2025年1月号に中村さんが出演し、電気について学びました。現在はESSEonlineで記事をチェックすることができます。

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坂下千里子さんも納得!毎日の暮らしでいつでも電気が使える理由とは?中村仁美さんと考えよう!「毎日の暮らしを支える電気のこと」

発電所がつくる電気によって暮らしが守られているよね(坂下さん)

現在、日本の発電の7割を支えるのが火力発電。でも燃料の多くを輸入に頼っており、地球温暖化の原因となるCO2の排出といった課題も。

中村さん:日本のエネルギー自給率は諸外国に比べると低く、国際情勢の影響で燃料の輸入価格が高騰しているみたい。

もし燃料不足で発電できなくなったらどうしようと不安になることも。安定供給のためには、1つの発電方法に頼るのは心許ないですよね。

坂下さん:CO2を出さないという点では再生可能エネルギーもいいけど、天候に左右されて発電が安定しなかったり、太陽光パネルのリサイクル問題もあると聞くし、考えるといろいろ難しい…。

中村さん:私たちが毎日当たり前に使っている電気がどうやってつくられているか、考えることって大事ですね。

電気ポットを使う坂下千里子さん
「消費する私たちも電気やエネルギーについて知っておくことって大事」(坂下さん)

生成AIなどの普及により、2040年には電力需要が最大2割増えるという見通し。安定供給に加えて、地球温暖化に対応するために、国は原子力と再生可能エネルギーを最大限活用していく方針を示しました。

坂下さん:AIを動かすのに大量の電気が必要だなんて知らなかった。今の高校生は、AIに恋愛相談をすることもあるんだって!

中村さん:今やスマホは1人1台の時代。私もスマホでゲームを楽しんでいるし、みんなが毎日多くの電気を消費していますね。

坂下さん:電気は欠かせないものだから消費者である私たちはもっと電気やエネルギーについて知らなくてはいけないね。

私と仁美ちゃんはこれまでの取材を通して、火力、再生可能エネルギー、原子力それぞれの特性を踏まえて、バランスよく組み合わせることが大切だと学んだよね。

中村さん:電気の問題はみんなの問題。電気の大切さから発電の仕組みまで、子どもたちと一緒に家族で考えていきたいです。

 電気のことをもっと知りたい!ならこちらをチェック

知っておきたい私たちの電気のこと

暮らしに欠かせない電気について、発電方法や今後の課題についておさらいします。

●現在、日本の発電量の7割を火力発電が支えています

円グラフ:日本の発電電力量の割合

現在、日本の発電量の約7割は火力発電。しかし資源に乏しい日本は、燃料の大部分を外国からの輸入に頼らなければなりません。また、発電時に多くのCO2を排出する点が課題に。

坂下千里子さん
「SDGsの観点からもCO2削減を考えたい!」(坂下さん)

●将来、電力量が増えることを見据えて複数の発電方法をバランスよく組み合わせることが大切

グラフ:日本の発電電力量予測/2024年時点の発電方法の組み合わせの見通し

生成AI技術の普及などにより2040年には電力量が最大2割増える予想が。電気の安定供給や脱炭素のためにも火力のみに頼らず、複数の発電方法をバランスよく組み合わせる「エネルギーミックス」が不可欠。

中村仁美さん
「安定供給にはバランスが重要なんですね」(中村さん)

 発電方法やエネルギーのことをもっと深堀り!

私たちの快適な暮らしを支える電気のことを、きちんと知って大切に使っていきたいですよね。この機会にぜひ意識してみてください。

協力/電気事業連合会 https://www.fepc.or.jp/