心がけ3:その悩みが本当に「自分の問題」か考えてみる
今、あなたが抱えている課題や悩みはどんなものですか?
それって、「自分の問題」でしょうか? もしかして、「相手の問題」で悩んではいないでしょうか。
アドラー心理学には、「自分の課題」「他人の課題」という考え方があります。たとえば「上司が忙しくて相談の返事がない」「家族がイライラしていて当たりがキツい」といったことに悩んでいるとき、悩みを仕分けていきます。「最終的にどっちの責任?」と、責任の所在をはっきりさせていくようなイメージです。
「他人の課題には踏みこむ必要がない」というのが、アドラーの教えの基本です。仕分けた結果、自分側に問題がないとわかったら、その悩みは考えても仕方のないものです。いったん手放してしまいましょう。
悩みでいっぱいのときほど、「これは私の課題? ほかのだれかの課題?」と自問自答してみてください。
自分と他人がごちゃ混ぜになった課題のなかから、自分の課題を見つけ出したら、それにぐーっと集中。自分自身で解決を目指せるはずです。
心がけ4:自分と相手の間にゆるやかな線を引く
すべての画像を見る(全5枚)まわりの人の悩みやネガティブな感情に影響されて、自分まで参ってしまっていませんか?
ご自愛がたりていないと、「私は私、人は人」と思えなくなります。自分と他人の境目がわからなくなり、他人の悩みなのに、自分の悩みのように感情移入してしまうのです。
そんなの、疲れてしまいますよね。
相手の悩みは相手の悩みであって、あなたの悩みではありません。また、あなたがどんな助けやアドバイスをしたとしても、どう動くかは相手が決めることです。
相手の感情を自分ごとのように感じてしまいがちな人ほど、意識して「自分と相手のあいだにゆるやかな線を引く」イメージをしてください。
相手の状況や感情を、映画を見るかのようにながめましょう。あなたは寄りそうだけで、引いた線は越えません。
「冷たいと思われるかも」「せっかく相談してくれたのに薄情かも」と気に病む必要はないんです。自分と相手をはっきり分けることは、「自分を信頼できる」感覚を育むことにつながり、結果的にいい人間関係をつくれるようになっていきます。
心がけ5:自分で自分に「プラスの言葉」をかける
マイナスな言葉は、ネガティブな感情や考え方を導きます。
わかっていてもマイナスな言葉ばかりが頭をよぎってしまう…というときは、プラスの言葉に「変換」してみてください。
「私は話すのが苦手」→「私は話を聞くのが得意」
「負けず嫌い」→「向上心がある」
「飽きっぽい」→「好奇心旺盛でフットワークが軽い」
「また食べすぎた」→「おいしいものを食べられて幸せ」
「疲れたな」→「よくがんばった!」
「もうダメだ」→「なんとかなる」
「私なんて」→「私だからこそ」
こういったポジティブな変換を、心理学の世界では「リフレーミング」と呼びます。自分で自分にプラスの言葉をかけていくと、「自分を信頼できる」感覚が回復しますよ。
『アイシナモロールと“一緒にご自愛”』(扶桑社)では、自分を大切にするための考え方やテクニックをアイシナモロールと一緒にたくさん紹介しています。これらを試しながら、自分を優先できる強い自分への1歩を踏み出してみてはいかがでしょう。
