暮らしのなかの心がけが不調を軽くし、病気も予防

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卵巣は思春期から約40年でその働きを終えます。40代になると卵巣機能は低下しはじめ、エストロゲンの分泌も減り、やがて0になった状態で老年期へ移行します。更年期を過ぎて治まる症状もありますが、エストロゲンの恩恵を受けられなくなるのも事実です。

ですが、それは生活改善のチャンスともいえます。40代、50代の節目を迎えたら、病気予防に気をつけながら歩んでいきましょう。とくに気をつけたいのは糖尿病や高脂血症など内科系の病気のリスク。婦人科だけでなく内科のかかりつけ医も持ちはじめるとよいでしょう。

更年期症状にはホルモン補充療法や漢方薬など有効な治療法がありますが、不調の軽減や病気予防には自分で体を整えることが大前提です。天野先生の掲げる生活習慣の「基本5か条」を見ていきましょう。

●ストレスを抱え込まない

仕事も家事も頑張りすぎてストレスを抱え込むと、心身の不調や病気の引き金となります。つらさを我慢せず家族や仲間に伝え、助けを借りて上手に負担を減らす生き方を身につけましょう。

●体を冷やさない

入浴は湯船に浸かり体の内部まで温めるのが原則。血行がよくなりストレス解消効果も。シャワーだけでは内臓の冷えは取れません。

●適度な運動習慣

運動には全身の血流促進や便秘解消効果もあります。散歩、ヨガ、太極拳などの有酸素運動と筋肉トレーニングを組み合わせて行いましょう。

●バランスのよい食事

カルシウムとビタミンD、エストロゲンに似た働きを持つイソフラボン(大豆製品に多く含まれる)、タンパク質、繊維質を積極的に。

●早寝早起き

朝太陽の光を浴びると、心を穏やかにし痛み抑制作用もあるセロトニンの分泌が促されます。体内時計もリセットされ睡眠リズムが整う効果も。

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この「基本5か条」の中でも重要なのが、「ストレスを抱え込まないこと」と「体を冷やさないこと」。

天野先生も、「入浴をシャワーだけで済ませる女性が多いのは心配です。たとえば毎日湯船に浸かって体を温めるだけでも、体調の回復を実感できるでしょう」とアドバイスしています。

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