●山でクマに遭遇したときのように「こらっ」と言うのがコツ
そんな自分の過去を振り返ることで、小1のうーちゃんと、4歳のぽん子ちゃんにはいろいろと配慮してあげられることがたくさんあります。ときに叱ることもありますが、こちらとしても嫌われたくないので、極力嫌われないように叱ります。
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とくに4歳児は叱っても前頭葉が発達していないので意味がないとも思います。テーブルの上にオモチャが出しっぱなしにして片づけないときは、
「テーブルの上に置きっぱなしにしてたら捨てるよ」
と言うと、大慌てで片づけます。
身体的に危険な行為をしているときや食べ物で遊んでいるときは、どう考えても叱らないといけない場面です。いくら丁寧に食べ物を粗末にすると罰が当たるなどと言ってもなにも伝わりません。
「こら! ダメ!」
横隔膜に力を入れて威嚇するような声で言います。体罰はダメなので、ダチョウ倶楽部の寺門ジモンさんが山でクマに遭遇した際の発声を参考にしています。
本来上下関係などなくてもいいはずですが、子どもの養育に当たっては、上下関係がないとうまく行きません。子どもに舐められるとなにひとつ言うことを聞かなくなり、学級崩壊のようになります。父親の言うことは聞くべきであると感覚的に認識していてもらいたいのですが、さっぱり言うこと聞きません。
●「抱っこ」と言われたら、できるだけ応じてあげたい
小1のうーちゃんは会話の理解があるので、丁寧に説明すれば耳を傾けてくれます。
こっちが叱りつけるように話すと反発しがちですが、「うーちゃん、冬休みの宿題は後からやるのは大変だよ」と優しく話すと真面目な顔で聞いてくれます。
ぽん子ちゃんを叱っていると、
「ぽんこちゃん、もうパパとはあそばない! ふんっ!」
などと逆ぎれされます。まるで僕が、ぽん子ちゃんと遊びたくて仕方がないかのようですが、実際そんなことは全然なくて、遊ばなくていいなら休もう! しめしめと思うわけです。
「そうなの?」と言ってニヤニヤしていましたが、この対応は違うと思いました。僕と遊びたくなくてそう言っているわけではなく、自分の思いが通らないことに対して憤って、こう言っているのです。それをスルーしてしまうと、「愛着障害※」に発展してしまうかもしれません。
※愛着障害:養育者との間に愛着が形成されず、子どもの情緒や対人関係、社会性に問題が生じること
僕は里親として、愛着障害を最も恐れています。血縁がない分、気持ちが通っていなかったら親子と言えなくなってしまいます。
抱っこと言われたら、両手が塞がっているなど、よほどのことがない限り抱っこに応じます。ぽん子ちゃんも4歳で重くなってきたのでそろそろ腰がやばいので、なるべくおんぶにさせてもらいますが、呼びかけに応じて持ち上げます。持ち上げて、えっさえっさと小刻みにゆすってあげます。
「ぽん子ちゃん、パパと遊ぼうよ」
「もうパパとあそばない!」
「え~、遊ぼうよ、パパはぽん子ちゃんといっぱい遊びたいんだよな~」
「ふん!」
日々、このような茶番劇を繰り広げています。