家庭環境によって子どもが経験できることに差が生まれる「体験格差」や、「ほめて伸ばす子育て」が注目されています。「なにをどこまでしてあげるべき?」と迷う人も多いのではないでしょうか。子どもの成長に本当に大切なこととは? 教育機関と連携しながら研究を行う「いこーよ 子どもの未来と生きる力研究所」に聞きました。
※ この記事は『自立した子どもになるための やらない子育て』(扶桑社刊)より一部を抜粋し、再編集しています。
すべての画像を見る(全3枚)体験を与えることが“親の愛情”ではない
育児について調べると「あれをすべき」、「これをすべき」という情報であふれていることに気がつきます。こうした情報を目にするたびに、「自分はダメな親だ」と暗い気持ちになる人も少なくないはず。
「できていない」と自信を失い、落ち込むことは親にとって不幸ですが、よかれと思って情報どおりに子どもに押しつけることも、子どもにとっては不幸です。
休日に話題の場所に連れて行ったり、特別な体験に申し込んだり、“特別ななにかを与える”ことが、親の愛情というわけでは決してありません。これらができていないからといって、「愛情がたりていない」と心配する必要はまったくないのです。
親のいちばんの役割は、子どもにとって安心できる居場所になること。なにかを与えるのではなく、そばで見守り、全力で支えるスタンスでいることが重要です。
その安心感があれば、子どもは親を信頼し、「失敗しても大丈夫」と、自分のやりたいことに夢中になったり、果敢に挑戦したりと、本来自分が持つ力を存分に発揮できるようになります。
もちろん、失敗することもあるでしょう。ですが、親という安心できる居場所があれば、再びチャレンジする力を取り戻すことができるはずです。
親が安定した支えとなることで、子どもの自立のサイクルは自然と回り始めるのです。
