1階の延床面積14坪という、一般的に「狭小住宅」とされる家に暮らす日刊住まいライター。大きなパントリーや収納庫をつくる余裕はなかったために「どこに、なにをしまうか」を細かく考えたところ、「隠す収納」にたどり着いたそう。今回は、見た目がすっきりしていて使い勝手も抜群な、狭小住宅のキッチン、洗面室、玄関収納アイデアを3つ紹介します。

狭小住宅でもできる!すっきり暮らしのコツ
狭小住宅で「生活感のない家」にするコツとは?
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狭小LDKの収納問題

コンパクトなLDKに収納を分散した間取り
1階部分の間取り

筆者は夫と4歳の娘の3人家族です。7年前に地元工務店で、延床面積26坪の2階建て住宅を建てました。1階にはLDKと水回りがあり、2階には寝室や子ども部屋があります。

家づくりの際に悩んだのが「収納をどうするか問題」。

「置き家具にする? それとも、棚をつけて見せる収納にする?」と、いろいろな方法を検討しました。ですが、家具はサイズや色など理想のものになかなか出合えず、見せる収納はズボラな性格ゆえにハードルが高い…。

そこで最終的に採用したのが、生活感が出やすいキッチン、洗面、玄関に、“隠す収納”をつくること。狭いながらも、設計段階から隠す前提で収納を組み込むことで、部屋がすっきり快適になりました。

1:キッチンでは家電や食品を「死角」に収納

対面キッチンの表側。回り込むと収納の工夫が

ぱっと見はごく普通の対面キッチン。けれど、じつはその裏側がポイントです。

キッチン裏の死角に設けたゴミ箱スペース

キッチンに回り込むと、シンク下にはゴミ箱が3つ設置してあります。分別がしやすく、水道とゴミ箱が近くにあるため、手が汚れてもすぐに洗えるなど、作業動線が快適です。

コンロ横の家電棚。レンジや炊飯器をまとめて収納

さらに、コンロ横には棚を設け、電子レンジ・炊飯器・食品ストックをまとめて収納してあります。電子レンジや収納ケースが収まるサイズを、あらかじめ指定しました。

どちらも、玄関やリビングからは見えない位置にあるため、生活感をしっかり排除しながら、使いやすさも確保しています。

2:洗面室の収納はロールカーテンで「さっと隠す」

玄関から収納棚が丸見えの洗面脱衣所

わが家の間取り上、玄関から洗面脱衣所の収納が丸見えになる位置にあります。普段は、掃除道具や家族のパジャマ、洗剤のストックなどが並ぶ棚。毎日使うものなので、できれば扉はない方がいいと考えました。

ロールカーテンを下ろして生活感を隠した洗面収納

そこで、ロールカーテンを天井づけで設置。来客に見せるには抵抗がある収納も、カーテンをさっと下ろすだけで一瞬で目隠しできます。

また、ロールカーテンは密閉されないため通気性もよく、湿気がこもりにくいのもポイント。見せないだけでなく、衛生面の問題も解決できました。