子どもがひとり立ちしたあとの子ども部屋を有効活用して、自分だけの新しい居場所をつくるアイデアを紹介します。今回話を伺ったのは、50代で整理収納アドバイザーの小林志保さん。メッセージアプリを使って無理なく進められる片付けの方法や、注意するべきポイントを実体験からお届けします。

LINEを使って子ども部屋の片付けにチャレンジしてみました
【After】LINEを使って子ども部屋の片付けにチャレンジしてみました
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人生後半戦、自分のスペースをつくりたい!

仕事に子育て、家事に追われて自分のスペースなんて考えたこともなかったあの頃。そんな暮らしが当たり前だったから、大好きな本を読む場所も、テレビを見る場所も、すぐに動けるキッチンやリビングのあいているところでした。しかし気づけば子どもたちは成長し、ひとり立ち。最近では時間にも余裕ができ、自分の時間がたっぷりあります。

人生後半戦となり、子どもにも手がかからなくなった今、私のやりたいことしたり、楽しく暮らしていくために自分だけのスペースをつくれないかと家族と相談し、使われていない子ども部屋を再利用した「自分スペース」をつくることを思い立ちました。

息子の許可を得て、子ども部屋を自分スペースに

巣立った息子の部屋は、現在ほとんど使われることがありません。きちんと整理できているわけでもなく、大学生の頃の名残も残り雑然としていました。学校関係のプリントや教科書。就職活動に使ったであろう資料や会社のパンフレットなども放置されている状態でした。

「整理したらこの机周り、私が使えるよね?」と就職して2年目の息子にLINEで連絡してみました。息子も自宅の部屋の状態は少し気になっていたようで、片付けしたいことを伝えると、快く了承してくれました。

子育ての25年間、もつことのなかった自分だけのスペースづくりにチャレンジです。

本人に了承を取ることが大切

片づける前の机の教科書類
【Before】片づける前の机の教科書類

家を出ているといっても、片付けをしたい場所は息子の部屋。まずは机周りの片付けをしたいことを伝え、勝手に触って欲しくないもの、あけて欲しくない場所を確認していきます。

「引き出しをあけてもいいか?」「ものを触る、出すなどの行為をしてもいいか?」「片付けて欲しくない場所はあるのか?」

自分の子どもといってもひとりの人間です。本人が居ないときにプライベートの場所を触る場合は、事前に必ず伝えることを心がけました。きちんと了承をとることで、親子間でのトラブル回避にもなると思います。

LINEを使って“遠隔お片づけ”

LINEだと子どもからすぐに返事が来る
LINEだと子どもからすぐに返事が来る

今の時代、気軽にLINEで家族と連絡がとれます。本人がその場に居なくても、片付けたいものを写真や動画に撮ってメッセージで送るだけで、ものの整理はある程度できることに気づきました。返事が来たら、不要なものはその場で処分して、連絡もLINEで完結。無理なく自分のペースで進められます。

片付けをする日程もあらかじめ伝えておいて、お互い時間に余裕のあるときに片付けると、いる・いらないの判断も早いのでスムーズに進みました。

ものの取捨選択は持ち主本人にしかできません。教科書でさえ、もしかしたら思い出のものかもしれないのです。

LINEでやり取りするときは、文字で確認するより写真を撮り、LINEで送付。そうすることでLINEの向こう側にいる本人も頭で考える必要が減り、いる・いらないの判断もスムーズに進みます。