ママであってもおしゃれを楽しむ
すべての画像を見る(全3枚)子育て中のママは、どうしても動きやすさを優先した服装になりがち。ふと、フランスのママたちはどうかと観察すると、おしゃれを思いきり楽しんでいる姿に気づかされます。
そのなかでもとくに心を動かされたのは、アフリカンワックス布を身にまとったアフリカ出身の女性たち。鮮やかな色や大胆な柄を堂々と着こなし、「これが私」と誇らしげに歩く姿に、強いアイデンティティーを感じました。その姿を見て、私も自分の「好き」をもっと大切にしていいのだと背中を押されたのです。
着物好きの私は、フランスでも和装を楽しんでいます。最初は少し勇気が必要でしたが、着たいという気持ちを信じたら、それが「私らしさ」になる。
好きなものを好きだと言える生き方を、これからも大切にしていきたいです。
ときには“ママの帽子”を脱いで
フランスの助産師さんが教えてくれた、心に残るたとえがあります。それは、女性は人生のなかで、いくつもの「帽子」を持っているというもの。
妻としての帽子、母としての帽子、仕事をするときの帽子…。そのときどきの役割に応じて、帽子を取り換えながら生きているのだと話してくれました。
私自身、忙しさのなかでどの帽子をかぶっているのか、わからなくなる瞬間があります。そんなときは、「今は母の帽子をかぶっているから、子どもと全力で遊ぼう」「仕事用の帽子だ、集中しよう」と自分に声をかけ、意識をきり替えることが効果的でした。
役割をきり替えることは、自分を守る小さな習慣。どれも私の大切な一部だけれど、同時に全部をこなす必要はない。今はどの帽子で、なにに注力するか。そんなふうにバランスをとっています。
『フランス人はママを理由に諦めない』(扶桑社刊)では、このほかにもロッコさんやフランス人の「頑張りすぎないちょうどいい暮らし」を、フランスでの撮り下ろし写真とともに紹介しています。ぜひチェックしてくださいね。


