災害時に必要なものやハザードマップを用意していても、重くて持ち運べなかったり、マップの使い方がわからなくては本末転倒です。そこで、元大阪市消防局職員で防災アドバイザーのタイチョーさんが準備する、「防災バッグの中身と防災マップ」を教えてもらいました。
※この記事は『大地震・津波・集中豪雨が起こったそのときに NG行動がわかる防災事典』(KADOKAWA刊)に掲載された内容を一部抜粋・再編集しています
すべての画像を見る(全2枚)発災直後は「非常持ち出しバッグ」を持って身軽な状態で避難
防災バッグは、用途に応じて2種類に分けられます。
●1:非常持ち出しバッグ
発災直後、命の危険がある場合に持ち出すバッグです。身軽に避難できるよう、必要最小限のものだけを入れます。
・バッグの中身の例(約1kg)
ライト、笛、モバイルバッテリー、ビニール袋、非常用トイレ、下着、救急セット、雨具、ヘルメット、マスク、アルコール消毒液、体温計、防犯ブザーなど(薬や生理用品、おくすり手帳、母子健康手帳、液体ミルクなど)
●2:避難生活バッグ
発災2~3日後から使用する目的のバッグ。水・非常食・簡易トイレなどを入れておきます。避難生活に必要なものを3日~1週間分準備しておきましょう。
・避難生活バッグの中身の例(約5kg)
水、非常食、非常用トイレ、簡易ベッド、ボディシート、トイレットペーパー、ロープ、着替え、マスク、アルコール消毒液、体温計、防犯ブザーなど(3日間~1週間分)
防災グッズで避けたいNG例2つ
また、防災グッズや防災バッグについて、避けておきたいこともご紹介します。
●重いバッグを背負って避難するのはNG
緊急避難の際に水や非常食で重くなったバッグを背負っていると転倒や逃げ遅れの危険があります。発災直後は身軽な状態で迅速に避難することだけを考えてください。
●防災グッズを1か所にまとめて置くのはNG
家屋の倒壊などにより、備蓄していたものが取り出せなくなる場合があります。防災グッズは、頑丈なボックスを複数用意するなどして分散させて保管しましょう。