●片づけのコンテストではファイナリストに

さらに、実績を残そうと、整理収納のコンテストなどに積極的に参加しました。片づけのプロの全国大会「片づけ大賞2019プロ部門」ファイナリスト、「整理収納コンペティション2019プロ部門」ファイナリストに選ばれました。

幸い、予想以上に体調が早く回復したので、最初はアナウンサーと整理収納アドバイザーを両立していました。でも、講座を受講してくれた方々の「家がスッキリして気持ちも明るくなった」「家がキレイになったら、家族との仲がよくなった」など、前向きな変化にやりがいを感じるようになり、今では、整理収納アドバイザーの仕事がメインになりました。

すっきりしたキッチン
阿部さんの家のキッチン。「私自身が暮らしやすくなったので、みなさんにも同じようにラクになって欲しいと思います」
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「アナウンサーだからすぐに仕事が決まったのではと、思われる方もいるようですが、世の中そんなに甘くなかったです(笑)。まったく違う仕事なので、本当にゼロからのスタートでした。でも、人生の後半戦で新しい仕事に出会い、やりがいを感じています。あのとき、体調不良にならなければ方向転換することもなかったので、人生はなにが起こるかわかりませんね」

 

●新しいことに挑戦するときのポイント

そんな阿部さんに、49歳からの新しい挑戦するときのポイントをうかがいました。

・すぐに結果が出なくてもあきらめない

「すぐにうまく行くことはありません。営業、SNSの発信など、私を知ってもらうことをコツコツと積み重ねました。ブログはほぼ毎日更新していますが、この間、『3年ほどブログを読んで講座に申し込みました』という方が。続けてきてよかったです」

・目標を決める

「“片づけが苦手な方々が片づけられるようになり、その後の人生がハッピーになる”というのが、私の一番の目標です。ここからスタートし、今でも変わりません。辛いことがあって心が折れかけたときは、この目標を思い出すと乗り越えられます」

・自分の得意なことを生かす

「私はフリーアナウンサーなので、“話す、伝える”ことが得意です。どんな方でも50年生きていると、得意なものがあるはずです。仕事でなくても、人の話をじっくり聞ける、お金の計算するのが早い、いつも笑顔になれるなど…。苦手なものではなく、得意なものに目を向け、それを生かすことを考えるのがいいと思います」

・とにかく始めてみる

「50歳を目前にした私は、子どもの手が離れつつあるものの、自分の体調、親の介護など、いつなにが起こるかわからないので、できるときにやりたいことをやろうと思いました。準備をしてからではなく、完全な見切り発車です。やろうと決めたらすぐ動き、やりながら微調整しました。失敗もしましたが、そこから学ぶこともたくさんありました」

阿部静子さんの49歳からの挑戦、いかがでしたか? 次回は、阿部さんのお仕事である整理収納について、伺いました。53歳で出版された、初著書『ハンカチは5枚あればいい』(すばる舎)も、ぜひご覧ください。

 

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