旅の計画をあれもこれもとつめ込みすぎて、親子ともに疲れていませんか? そこで注目したいのが、子どもの観察力がおのずと鍛えられる“まなざし旅”。2児の母として40回以上子連れ旅行をしてきた尾石晴さん(40代)が、「スケジュールの立て方」から「旅先での食事」まで、旅を楽しむコツを紹介します。
※ この記事は『旅をすればするほど子育ては楽になる』(大和書房刊)に掲載された内容を一部抜粋・再編集して作成しています
「1日1イベント+余白時間」でスケジュールを立てる
子どもの観察力が鍛えられる「まなざし旅」の場合は、スケジュールはゆるくてOK。最低限知っておきたいのは天気、交通手段、現地の食事事情くらいです。それにプラスして、気になるキーワードを調べておく程度にとどめておきましょう。わが家の場合は、美術館・博物館(雨天時のプランBになる)、モーニングの食べられる店(夕食より朝の外食が好き)、子ども向きの公園(旅先の公園はおもしろい)を調べておくことが多いです。
観察アンテナを立てるために、予定どおりにいかない“ズレ”をうまく旅に入れたい。そのため、調べすぎないことで、まなざし旅を充実させるのです。おすすめしたいのが、「1日1イベント+余白時間」というスケジュールの立て方です。
親子での旅では、すべての予定をこなそうとすると無理が出てしまいます。わが家は移動日には予定を入れないと決めています。自宅から移動して宿泊先に着くまででも、子連れの場合はすでにひと仕事です。そんな移動は、予定を入れない、「今日は宿泊先へ辿り着けばOK」と割りきることで、親も子も余裕をもって過ごせます。
1日1イベントだと、そのときどきの状況に合わせて気軽に予定変更が可能になり、偶然の出会いや発見を楽しめるようになります。あえて予定を立てすぎない、これがまなざし旅の第1条件です。
●行けたら行く場所は「グーグル・マップ」に保存
とはいえ、旅先であまりに無計画だとさすがに不安という気持ちもわかります。そんなときのために、もしものお守りとして、旅先で行けたら行く場所をチェックしてグーグル・マップに保存しておきます。
これがあると、メインを終えて、まだけっこう時間があるなとなったときに、近くの公園や、よさそうなお店、見ておきたい観光地などを調べる時間が旅先で短縮できますよ。
旅のこだわり優先順位は決めておく
移動、体験、宿泊。すべての希望をかなえようとすると、旅が10年に一度の一大イベントになり予算も体力もパンクしがち。だからこそ、今回の旅は、ここが大事という重視ポイントを決めておくのです。たとえば、このような感じです。
移動重視:飛行機、新幹線、タクシーを使って移動のストレスをゼロにする。グリーン車や座席指定も費用をかけてOK。
体験重視:移動は格安航空券や早割り列車、マイルなどを活用して節約し、その分、現地のアクティビティや食事を充実させる。
空間重視:観光はそこそこでよいから、奮発して広い部屋のホテルを取り、家族でゆったり過ごす。
このようにメリハリをつけると、お金と時間、そして親の気力をどこに注ぐべきかが明確になります。旅先でタクシー乗る? 歩く? と迷ったときも、優先度の指標があれば、今回は移動重視だから乗っちゃおう! と、罪悪感なく即決できる。迷うことがありません。
この優先順位は、子どもの年齢によって変化します。わが家の場合、子どもが小さい頃はとにかく、移動のラクさが優先でした。乗り換え回数を減らし、子どもの体力を温存することが、まなざし旅を満喫するカギになるからです。しかし、子どもたちが成長した今は、宿の快適さ(とくに広さ)を重視するようになりました。小中学生の兄弟が遊ぶスペースがあるか、親もリラックスできるかなど、部屋で過ごす時間の質が、旅の満足度に直結するようになったからです。
わが家にとって、今いちばんコストをかけると満足度が高いのはどこか? ここを見極めて、こだわりの優先度を決めておくことで、まなざし旅がより充実したものになるはずです。
