父から受け継ぐ春の味覚
父は7、8年前に体が不自由になってから介護施設でお世話になっています。それまでは大分の山間で暮らし、樹木医をしたり果樹園や茶畑の面倒を見ながらいろいろな植物を育て、季節ごとに収穫したものを送ってくれました。タケノコもそのひとつです。
父からのタケノコ便がなくなった今では、鎌倉や逗子のレンバイ、三浦の直売所などで購入しています。たまにゆでたものも販売していて、危うくそっちを手に取りそうになりますが、やっぱり自分でゆでると春を感じることができるので生を購入します。こういう地味な作業は夜にするのが好き。
晩ごはんをすませてからコトコトゆで始め、寝る前に火を止めて翌朝にゆで加減を確かめます。ちょうどよくなっていたら、まずは炊き込みご飯に。タケノコと細かく刻んだお揚げをだしと一緒に炊き込んで、あっさりとした味を楽しみます。
最近は、ゴマ油やオイスターソースなどでさっと煮たこっくり味の「メンマ風」もヒット。ご飯もお酒もすすみます。
●タケノコのメンマ風
【材料】
- タケノコ(下ゆでしたもの) 150g
- ゴマ油 大さじ1
- A[しょうゆ大さじ1/2 みりん大さじ1/2 酒大さじ1/2 オイスターソース大さじ1/2 水1/4カップ]
【つくり方】
(1) タケノコは2cm幅に切ってから3mm厚さに切る。
(2) フライパンにゴマ油を入れて中火で熱し、(1)を入れて炒める。全体に油がなじんだらAを加え、汁気がなくなるまで煮る。
(3) 清潔な容器に入れて粗熱をとり、冷蔵庫でひと晩おく。
<冷蔵で4~5日ほど保存可能>
※ おかずをつくりおきする際は、清潔な保存容器に入れて保存してください。保存状態によっては傷みやすくなることもあるので、保存期間内であっても早めに食べるようにしましょう
『年を重ねて今を彩る 暦の手仕事』(日本文芸社刊)では、今回ご紹介した2つ以外にも、旬の食材をつかったシンプルレシピを季節別で多数掲載! 季節の移り変わりを食卓で楽しむことができる中川たまさんのレシピは必見です。


