来年、30歳の節目を迎える藤原丈一郎さん。20代の締めくくりに挑んだのは池井戸潤さん原作のドラマ『かばん屋の相続』での"信金マン"役です。役と向き合うなかで見えてきた自身の変化と、これからへの思いを語ってくれました。
もしあのとき就職していたら…ドラマ『かばん屋の相続』への思い
「来年はいよいよ30歳。20代のラストイヤーとなる今年は、これまでと違う役を経験して、30代の振り幅を広げたかった」
そう話す藤原丈一郎さんが「新しい引き出しが増えた」と実感したのが、1話完結のオムニバスドラマ、連続ドラマW池井戸潤スペシャル『かばん屋の相続』で演じた信用金庫の職員・小倉太郎役です。
原作は池井戸潤さんの同名短編集。ある老舗かばん店の相続をめぐる人間模様を通じて、働く人の苦悩や葛藤が描かれます。池井戸作品への出演は、今作が初めて。
「メンバーの大橋(和也)が出させていただいたドラマ『民王』に続いて、池井戸さんの作品に出られるのはうれしいですね。僕自身はもちろん、うちのおとんが『半沢直樹』や『下町ロケット』が大好きで! 出演が決まって連絡したらめっちゃ喜んでくれました」(藤原丈一郎さん、以下同)
じつは“信金マン”という役柄にも、縁を感じる出来事が。
「大学4回生のとき、このまま芸能の仕事を続けるか就職するか悩んでいて。先生が就職するなら紹介するよ、と言ってくれたのが信用金庫やったんです。まさかこんな形で“就職”できるとは(笑)。太郎は、僕があのとき就職していたら…という“もしもの自分”かもしれませんね」
