演じるうちに感情が入ってきた
太郎を演じるうえで大切にしたのは、「冷静さと熱さ」。
「仕事の場は、気持ちだけでは前に進めない。それは僕自身も20年間アイドルをやってきて感じたことです。冷静に物事を判断しつつ熱さをもって向き合うことで、顧客も『こんなに自分のことを考えてくれるんだ』と信頼してくれる。そこを観る人にも伝わるように演じました」
一方、撮影中は言い回しや専門用語に苦戦する場面も。
「最初に台本を読んだとき、『うわ、台詞多いな』と思ったんですよ。撮影中はブドウ糖で頭を働かせるためにラムネを常備(笑)。ラムネって出すときにカラカラ音がするから、『今から長台詞なんやな』ってばれるのが恥ずかしかった(笑)。でも演じるうちに感情が入ってきて、車で高速にのったような感覚で、台詞があまり止まらずにでてきましたね」
働く人が抱える悩みや迷い、そこに宿る喜びを描いているのが池井戸作品の魅力。藤原さんは“信金マンとアイドル”という、一見異なる職業にも、共通点を感じたと話します。
「どちらも“だれかのために”が根本にあるんですよね。僕たちのライブでも、自分たちが歌いたい曲を並べるだけじゃなく、“どの曲をやったら来てくれるファンの皆さんに喜んでもらえるか”“意表を突けるか”と、考えながらみんなで話し合っています」
スイスの鉄道列車に乗るのが次の目標です
さらに“大人の趣味”として広げていきたいのはひとり旅。
「今年は山口県の角島とシンガポールへ行きました。瓦そばおいしかった! ひとりだとちょっといい宿に泊まって自分のペースで過ごせるのがいいですよね。次はスイスに行って、鉄道で国境を越えてみたい! 年を重ねるうちに『見たことのない景色を見てみたい』という気持ちが強くなりました」
発売中のESSE2026年1月号では、プライベートで楽しんでいる“大人の趣味”についてや年末年始の過ごし方など、インタビュー全文が掲載されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
