家族との突然の別れで困ることの1つに「遺品整理」があります。整理収納アドバイザーで2児の母であるあさこさんは、1年前に実父と突然のお別れとなったことで、父の部屋を片付けることに。「父は生前、比較的整って暮らしていましたが、それでも着なくなっていたスーツや箱にしまいこんでいた本がたくさんありました」と話すあさこさんに、遺品整理を通して感じた、「今のうちから身軽に生きる必要性」についてつづってくれました。
すべての画像を見る(全5枚)1:「いつか使うかも」のいつかは永遠に来なかった
父の部屋だけでなく、実家にはまだ使えるものがたくさんありました。新品の毛布やお皿、靴など。おそらく「いつか使うかも」と残していたものばかりでした。
けれども、結局父はものが使われるより前に旅立ってしまいました。
一体このものたちは、なんのために存在していたのだろうとしみじみ思いました。持ち主はもうおらず、使われることなく、ただ収納のなかに眠っていただけ。
「いつか使うかも」のいつかはやってこない。使わないもののために収納を圧迫して、ものの多さに「今」わずらわされている方がもったいないのでは…と感じました。
2:年齢を重ねれば片付けはどんどん大変になる
母と、父の部屋を片付けていました。いらなくなった棚を運んでいる最中に、なんと母が転倒してしまったのです。年を取ってからの片付けは大変だと実感しました。
年を重ねれば、気持ちはあっても、体が思うように動かない。重い家具を動かすことも、長時間立って整理することも、年齢を重ねるほど負担になります。
母は肩の痛みを抱えているため、父のものだけでなく母自身のものも、片付けを1人でこなすのはかなり大変です。
長年ものをため込んでいる場合、総量はどんどん多くなります。けれども、年を重ねれば重ねるほど、ものを片付けるという行為は難しくなっていくのです。


