こだわりをつめこんだ家づくりで、よかれを思って採用した設備が、住んでみると「まさかのデメリット」が発覚。そんな経験をしたことがある人も少なくないのではないでしょうか? 4年前に注文住宅を建てた、整理収納アドバイザー1級で住宅収納スペシャリストの資格をもつ武井優音さんもそのひとり。住んでみてはじめて、洗面所の「惜しい設計」に気づいたそう。今回は、武井さんが後悔している洗面所づくりの盲点について語ります。

洗面所の鏡
家づくりで洗面所の鏡で「まさかの大失敗」
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こだわりの洗面所で発覚した「まさかの落とし穴」

間取り図

筆者は、夫と長男(10歳)、二男(9歳)の4人暮らし。4年前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。1階にはLDKと隣に趣味室、玄関、トイレ。そして2階には、浴室、洗面所、ランドリールーム、ウォークインクローゼット、子ども部屋、寝室、トイレがあります。

わが家の洗面所は2階にあります。家づくりの打ち合わせの際に出した希望のひとつが、「洗面所にイスを置いて、座って身支度をしたい」というものでした。

もともと筆者は洗面所でメイクをする習慣があり、メイク中に手を洗ったり、髪をセットしたりと、動線的にも便利だったからです。

洗面所

洗面化粧台はリクシルのルミシス(ボウル一体タイプ)を採用。ボウルデザインやキャビネットを選べるシリーズで、わが家では横幅137cmの天板を選びました。天板の右側に同シリーズのキャビネットを配置。

ボウルが一体型になった人造大理石カウンターは、つなぎ目がなくつるっとしていて、水ハネも気になりません。メイク用品が散らかってもサッとふき取れる、掃除のしやすさが気に入っています。

鏡はルミシスのセットタイプを選び、鏡裏も収納になっています。左側は三面鏡にして、顔を洗ったり、ヘアセットをする家族用。右側は一面鏡にしてメイクスペースとして使い、朝の支度時間は家族4人が一緒に使っていても動きやすいよう考えました。

ところが、実際にメイクスペースでイスに座ってみると、肝心の鏡が見えないという問題が発生! 原因は、当初鏡を設置する予定だった部分を、タイル張りに変更したことでした。

洗面所

写真のタイル部分は、本来のセットでは1枚のつなぎ目のない鏡がついていました。

しかし、掃除をラクにしたくて、メーカーの人にこの部分をタイルにできるか聞いてみたところ、鏡の取りつけ位置は変更できないが、タイルにすることは可能とのこと。そこで、鏡をやめてタイルを採用することにしました。

洗面所の鏡

こちらが実際の写真。

座ったときに顔の位置にあるのはタイル部分。鏡は高い位置にあり、顔が映らないという状況に…。まさかこんなことになるとは想定外! 筆者の「座ってメイクをしたい」という理想は、残念ながらかないませんでした。