家のスペースが限られていても、ものを増やしすぎずに心地よく暮らすヒントを紹介します。夫・7歳の子どもとの3人暮らしの整理収納アドバイザー・岸上のぞみさんのケースです。2階にLDKがある間取りに住む岸上さんに、ものを残す・手放す基準や、ストック方法について教えてもらいました。
すべての画像を見る(全5枚)ものを増やしすぎないよう、買うハードルを高くする
ものの適正量を守って心地よく生活するために、私は「ものが家に入ってくる段階」のハードルをかなり高く設けています。
とくに洋服を買う頻度は少なめ。じつは今、個人的に「1年間服を買わないチャレンジ」をしています。最後に買ったのは去年の10月半ば頃なので、ちょうど1年が経ちました。買わないと決めると入ってくる情報量が減るので、「自分にとってちょうどよい」状態を観察するよい生活実験になりました。
途中、生地が傷んで着られなくなり、手放した服もいくつかありましたが、着る服・着ない服が明確になり、少ない服で着まわせる気楽さを実感しています。
片付けは「ミクロとマクロ」の視点で考える
仕事柄、お客様の片付けサポートを行うこともあります。そのときに思うのが、目の前のものを見ることと、家全体を少し引いて見ることのバランスが大切ということ。私は前者を「ミクロの視点」、後者を「マクロの視点」と呼んでいます。
片付けが苦手な方は「欲しい・買いたい」という思いが強く、「どの部屋にどう収納しようか」と俯瞰することが少し苦手な印象があります。
ものを買う前に、家を上からながめるイメージで、どこに置くかを考える。この視点を意識するのが片付けの第一歩になるかもしれません。
思い出を感じきれたら、ものも自然と手放せる
日用品は気軽に捨てられても、思い入れのあるものやいただきものは手放すのが難しいことも。実際、思い出の品の片付けの優先順位はいちばん最後でよいと考えています。ですが、そういったものは「手放すときにいちばん思い出を感じられる」と実感しています。
保管しているときは案外ものを取り出さないのですが、整理をするときに見返した瞬間、一気に思い出が蘇ってくる。その思い出を感じきる覚悟ができれば、自然と手放せるようになる気がします。


