Q:量が増えたり、痛みが強くなるのはなぜ?

「生理痛がひどくなった」「出血量が多い」などのつらい症状は、放っておかずに対策を。

●A1:もともとあった子宮筋腫や子宮内膜症などが悪化した可能性が

「40代頃からは脳の指令を受けた卵巣が、過剰にエストロゲンを分泌することがあります。その影響で、子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患が加速度的に悪化する場合も」

とくに、子宮筋腫や子宮内膜症を指摘されていた人は病院での検査をおすすめします。

・子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍のこと。大きくなると生理痛や生理の量が重くなる原因に。

・子宮内膜症

子宮内膜に似た組織が子宮内膜以外で増殖する疾患。強い生理痛が起こるのが特徴。

●A2:ホルモンバランスの乱れから量が増える日もある

不要な子宮内膜がはがれて外に排出されるのが生理です。

「しかしホルモンバランスの乱れにより、周期的にはがれるはずの子宮内膜が子宮内部でとどまることも。その結果、厚くなった子宮内膜が一気にはがれ落ちることで一時的に量が増えることがあります」

●対策:症状が重い場合は…

まずは病院へ!

つらいようなら我慢せず病院へ。

「治療の選択肢としてホルモン治療があり、一般的に知られる低用量ピルも有効です。ただし、服用については、服用開始年齢によって適応が異なります。年齢が上がると血栓症のリスクが高まるなどの注意事項もあるので、主治医と相談を」

【オトナ世代の低用量ピルの考え方】

・40歳以前から服用している場合は、以降も継続OK。

・40歳以降で始めたい場合は、医師と相談し慎重に検討。

●対策:症状がひどくない場合は…

セルフケアも有効

血流が悪いと、生理痛が強まることも。

「運動不足や冷えも痛みを悪化させる原因になります。日頃からウォーキングやヨガのような軽い運動、また入浴習慣も心がけてください」

痛みが出そうなときは早めに鎮痛剤の服用を。

Q:PMSの症状が強くなった気がします

PMS(月経前症候群)の症状の原因や対策も教えてもらいました。

●A:ホルモンバランスの乱れが原因。更年期症状の可能性も

PMSは排卵期から生理開始日までの「黄体期」に現れる不快な症状。

「排卵周期が乱れるなど、ホルモンバランスの乱れでPMSがひどくなる人も。ただし、生理周期と不調が連動していない場合は更年期症状の可能性が。HRTなども視野に入れて」

・HRTとは…

ホルモン補充療法。女性ホルモンを補うことで更年期症状のゆらぎをなだらかにします。始めるには婦人科で相談を。

●低用量ピルや漢方薬で対策

低用量ピルや漢方薬などの服用を。もし、40代後半~50代なら更年期症状の可能性も。HRTも検討を。