爪のおしゃれも忘れない
すべての画像を見る(全3枚)堀野さんはここ何十年もマニキュアを欠かしたことがありません。お米を研ぐとはげるので、その都度、塗るようにしています。
「今はもうシワがたくさんできてしまいましたが、若い頃、細くて長い指をしていたので、よく『きれいな手ね』と言われました。電話局に勤めていた頃、冬の休憩時間にストーブに手をかざしていたとき、いきなり同僚に手をパーン! と叩かれたことがあります。「こんなきれいな手をして憎たらしい!」って。もちろん冗談で、ですよ」
でもじつは、ご自身も爪が細長いのが気に入っていて、「私の手って意外ときれいかも?」と思っていたのでうれしかった、と笑顔でおっしゃっています。
●女性が好きにおしゃれを楽しめる時代に感動
ご自身で、戦前はマニキュアの存在そのものを知らなかったのではないかと振り返る堀野さん。当時の福島ではおしゃれの情報もあまり入ってきませんでした。
「戦後もしばらくの間、マニキュアをつけるのは女優さんか夜のお仕事の女性だけ、というのが世間的な感覚だったように思いますが、いつの頃からか一般の女性もつけるようになりました。それがうれしくてね。女性が好きにおしゃれを楽しめる時代って、なんていいんだろうと思いました」
マニキュアで自分自身の気分は確実に上がる
「今、若い人の間で流行っているのはジェルネイルというそうですね。自分の爪の上にアクリル樹脂やジェルを塗って光で硬化させることで、はげにくく爪を長くすることができると聞きました。取材で来られる女性たちのなかにもとてもきれいなジェルネイルをしている人たちがいて、『すてきだなあ』と思っています。私も若かったら絶対に飛びついていると思います」
そう話す堀野さんがつけているのは、ナチュラルな色味のマニキュアです。
「あまりに赤いのよりも手になじむ色のほうが自分には向いているんじゃないかと思います。パッと目に入るような感じではありませんが、マニキュアをしていることで自分自身の気分は確実に上がります。マニキュアを塗る時間が好きなんです」
堀野さんの著書『102歳、今より元気に美しく』(朝日新聞出版刊)は現在発売中。いつもご機嫌でいられる方法のほか、元気に美しく過ごす食事習慣、「好きなこと」で働き続ける秘訣など、人生を楽しくするヒントがたっぷり掲載されています。
