片づけても片づけても追いつかない。そんな生活から一転、「ものをもたない生活」を送るようになったミニマリストのめいさん(40代)。「天然ミニマリスト」だという夫と高校生の息子と暮らしています。ものに囲まれていた当時を振り返り、「捨てて本当によかった」と思うものについて話を伺いました。手放すことで、その後の生活に思わぬ変化もあったそうです。

【After】
【After】めいさん宅の現在のリビング(戸建て)の様子
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欲張って買った特大ソファ。広いリビングが窮屈な空間に

「余白を愛するミニマリスト」としてSNS発信を行っているめいさん。でも、もともとは「片づけられない」「捨てられない」タイプだったそう。

「インテリア雑誌の世界に憧れ、真似をしてものを買い集めるような暮らしでした。家はものであふれ、片づけても片づけても常にごちゃごちゃ…。雑誌に載っている家はなぜこんなにすてきなんだろう? と本気で悩んでいました」(めいさん、以下同)

でもあるとき、ものが少なくシンプルな家を雑誌で見かけて衝撃を受けためいさん。

「それからライフオーガナイザーの資格を取り、片づけを学んでいくうちにミニマリズムという考え方に出合ってものを減らし始めました」

ミニマリストになる前、めいさんの自宅を占領していたのは超特大のL字型ソファ。

【Before】
【Before】以前住んでいたマンションのリビング

「とても気に入っていたソファでした。でも、せっかくの広いリビングがソファに占領されて狭い印象に…。これではせっかくの座り心地のよさも台なしです。圧迫感をいつも感じていました」

手放そう! と思いきって決断したら、とたんに心はすっきり。

「大きいから解体費用がかさんだし、手間だってものすごくかかりました。でも、それ以上に今まで味わったことのない深い心地よさを実感したのです。物理的に部屋を占領していたソファですが、私の心の中までも圧迫していたんだと気づきました」

「お手入れ」「処分」「買い替え」の手間もなくなった

【Before】
【Before】

ソファがなくなると、リビングが広く使えるうえ床掃除も格段にしやすくなります。

「ソファは革のメンテナンスやカバー、クッションの洗濯、すき間に入り込んだゴミをとるなど、こまめなお手入れが必要になりますよね。でもソファがないから、今はその時間をすべてゼロにできているんです」

めいさんが感じているメリットはそれだけではありません。

「買い替える際の処分や購入費もかかりません。ソファを手放して、将来にかかるこうした手間や費用がすべて不要になったことがとてもうれしいです」