放送中のオリジナルドラマ『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』。主人公のバディでベテラン刑事の土屋を演じるのは、まさに「職人技」ともいえる芝居が印象的な山本耕史さんです。ここでは山本さんに、役柄を演じる際に意識していることや現場の雰囲気などを伺いました。
周りのタイプを見て、どう演じるかを決める
経験値の高さと柔軟性で、出演する舞台やドラマ、映画で揺るぎない存在感を放っている山本耕史さん。現在出演中のドラマ『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』でも、作品を引き締める頼もしい存在です。
「僕は台本を読んで自分が演じる役柄や、人との関係性など基本的なことをくみとったら、あとは監督の意向や共演者とのやりとりでバランスをとりながらチューニングしていくタイプ。初めから決めつけずに、本読みの段階でいろいろな振り幅で読んでみて、周りの人のタイプを見ながら、どういう感じで演じるかを決めていきます」
「バランス重視でフラットに演じています」
ドラマは、“カメラアイ”と呼ばれる瞬間記憶能力をもつ女性刑事の柊氷月(ひいらぎひづき)が、忘れたくても忘れられない過去と向き合いながら、クセのある柊班の刑事たちとともに事件を解決していくオリジナル作品。波瑠さんが演じる氷月は犯人に対して容赦なく追及することから“氷の女王”と呼ばれています。山本さんは氷月のバディで、ひょうひょうと対応するベテラン刑事・土屋健次郎を演じています。
「土屋は氷月のバディではあるけれど、信頼しきった関係ではないので、機嫌を損ねるほど入りすぎず、かといって好きなようにやらせすぎず、という立ち位置。氷月がカメラアイという特殊な能力をもっているから、と特別扱いすることもありません。土屋の方が年上である分、人間として少し余裕がある感じですね。芝居としては、バランス重視でフラットに演じています」