ピンチを一緒に楽しめる家族の幸せ

鈴木おさむさん
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――仕事を含め、大きな決断には家族の理解も必要だと思います。鈴木家の家庭円満の秘訣はありますか?

鈴木:この前、家族でニューヨークに行く予定が笑福(鈴木さんの長男)のエスタ(観光ビザ)が通らなくて、行けなくなっちゃったんです。申請を待っているときに、もうこれ無理だなと確信して(笑)。

でも、ガッツリ取っていた休みをムダにしたくはないなと、その場で石垣島のホテル調べてみたらあき枠があったんですよ。航空会社の人に航空券を聞いたら、これも家族の分の枠が奇跡的に1枠あって…急きょ行き先を変更しました。

――そのやりとりを聞いて、奥さまの大島さんはなんとおっしゃってましたか?

鈴木:大島さんは横で「おもしろくなってきたじゃねえか」って爆笑。その爆笑で、「あぁ、やっぱり夫婦だな」って、23年目ですけど同じ感覚をもっているなって改めて思いました。ある意味ピンチだけど、「最高におもしろいじゃん」って。

そういうときの気持ちのきり替えの早さ、高まりが夫婦で共有できている、息子にもそういう姿を見せられてよかったと思います。実際、石垣島の旅行は現地の人がニューヨークに負けない思い出を! って協力してくれたり、インスタで情報集まったりして、最高の体験でした。

質問の答えになっているかは分からないし、夫婦によって違いはあると思うんですけど、僕らの生き方にとってはアドレナリンが出る瞬間とか、おもしろく生きようと決めている価値観が一緒っていうのが、とても大事ですね。

だから、たとえば大島さんが妊活するって言ったときも誇らしかったし、それに対してなにか返さなくてもいいのかなって思って、僕は育休をとりました。このままじゃ、生きていておもしろくないということを理由に放送作家を辞めるときも、大島さんはなにも言わなかったです。それは、大事にしている生き方を、夫婦で共有できているからだなって思っています。

子どもの「好き」を見つけるまで待ちたい

――長男の笑福さんも9歳になりましたが、お子さんの教育で気をつけていることはありますか?

鈴木:自分の好きが見つかるまで強要しないってことですかね。選択肢は与えるけど、無理矢理やらせない。僕なりに、いろんなエンターテインメントとか、物語を見せるのは大事だと思っていますが、単に子ども向けだからという映画ではなく、僕も見たい映画を一緒に見たり、そういう時間はたくさんつくっています。

――「好きが見つかるまで待つ」。すごくいい言葉ですね。では、勉強に関してはいかがですか?

鈴木:大島さんとも、無理にお受験させたくないとか、そういう価値観は合っています。今の時代、自分で調べようと思ったら、ネットでもSNSでもいろいろ調べられるじゃないですか。いずれ計算とか覚えることは、“ChatGPT”がやってくれるようになるかもしれないし。

だからこそ、なにが正しいんだろうと自分で模索していかなきゃ行けないと思っていて。自分から興味が出れば勉強もするし、努力もすると思う。だから、なにか強要してやらせることはしたくないですね。