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ライフステージの変化を経て、自分のことに時間を割けるようになったら、自分も生まれ変わって見ませんか。ものとの向き合い方を見直して、スリムな生き方に大変身! 「シンプルライフ」を提案する金子由紀子さん(57歳)の、最適なものの量を知って増えすぎない工夫をご紹介します。
記事の初出は2022年12月。年齢や内容は執筆時の状況です。
“持たない”ことで“捨てる”を最小限に
著書やメディアを通じて、「シンプルライフ」を提案する金子由紀子さん。じつは、ものを捨てたり、片づけたりするのは、もともと苦手なのだそう。
「使いきっていないものを捨てるのは、気分のいいものではありません。とはいえ、家の中に不要なものがあふれていたら、片づけも掃除も大変。余計な手間をかけずに、すっきりした部屋で、毎日笑顔で暮らしたいから、できるだけ余計なものを“持たない”ように心がけています」という金子さんが実践しているのは、家の中に不要なものを入れないこと。
「“とりあえず”や“安いから”とものを買うと、中途半端なものが増えて使いきる前に捨てることになったり、“もったいない”と捨てられず、不要品があふれる結果になりがち。本当に必要なものだけを持ち、できるだけ最後まで使いきるように心がけています」
すべての画像を見る(全5枚)たとえば服も、少ないアイテムを着まわせば、意外に早くヘタるもの。ボロボロになるまで着れば、心残りなく捨てられ、また気に入った新しい服を買ってと、風通しよくものが循環します。
「家はものの通過点。ためておくのではなく、今あるものはとことん使って、必要がなくなったら捨てたり、必要な人に譲ったりして、巡りをよくすることが大切です」
50代になってからは、趣味のアイテムなど、増やしたものもある一方で、持つことに今まで以上に慎重になったものもあると言います。
「子どもの手が離れたので、趣味の手芸用の布や、タイ料理のハーブなどは増えました。同時に、重い道具や大きな家具は増やさないよう、今まで以上に慎重に。今後、年齢とともに重い道具を使うのはおっくうになりますし、処分もひと仕事です」
ライフステージの変化によって、必要なものは変わってきます。
「暮らしが心地よく回るよう、今の自分にとってちょうどいいものの持ち方を考え、軽やかに、笑顔で暮らしたいですね」
●金子さんの「持たない」ヒストリー
20代:結婚。子どもが生まれて部屋が散らかり放題に片づけや捨てるのが苦手で、ものを「持たない」方が、ラクで部屋がきれいになると自覚。「持たない暮らし」を始める。
30代~40代:子どもの年代が近いママ友同士で鍋などを貸し借りし合い、ものを循環させ、少数精鋭のもので子育て期を乗りきる。
ママ友とは、50代でもキャンプ道具などを貸し借りし合う、いい関係。
50代:子育てから解放されたこともあり、趣味を開始。洋裁、タイ料理など、好きなことに関しては「ものを持つ」暮らしを始める。
買う際に「捨てやすさ」など、SDGsの観点も意識し始める。